無色の子 【呪術廻戦】弐

陸拾捌 ページ29

とある駅で2人は降りた。

お世辞にも都会とは言えないような場所である。

「地図では直ぐとのことでしたが…。」

「これかな。」

「ですね。」

そこは古い町屋であった。

表向きには刃物屋のようで、包丁置いてますと達筆な字で書かれていた。

「入ろっか。」

そしてAは玄関ドアをノックする。

「は〜い。」

「伏黒です。」

「Aチャン！！

待ってましたヨ！！

そっちの男の子が電話で言ってた七海クン？」

「はい。」

「はじめまして！

ここで呪具の設計、制作をしてます、朔弥ホマレです！

気軽にホマレとでも呼んでください！」


「よろしくお願いします。」

「ではでは、中へどうぞ！

今日はAチャン、オーダーでしたっけ？」

「ええ。」

「少ーし時間がかかると思うので先に七海クンの方やっちゃいますか？」

「お願いします。」

「ありがとうございます、先輩。

あの、決め終わったあと少し呪具見たいのですが…。」

「イイですよ！

後で案内しますね！」

「ありがとうございます」

「じゃあ厳選してちゃちゃっと決めましょうか！

持ってくるので少しお待ちを！」


そう言うとホマレはバタバタと出て行った。









「明るい人ですね」

「いい人でしょ。」

「先に話してくれたんですか？」

「そう。

ホマレさんの呪具は使い勝手が良いって他の術師に聞いたの。

それでホマレさんに七海の術式の特徴話しちゃったけど大丈夫だった？」


「はい。

知られて困る事はありませんし。」


「なら良かった。」

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