肆拾壱 ページ2
二人を乗せた車が停止した。
「着いたね。
帳は補助監督さんがやってくれるって。」
「へー。有り難くやってもらおっか。」
そこは古びた劇場だった。
もう何年も使っていないのだろう。
草が生い茂っている。
帳が張られたのを確認するとAは足を進める。
「行こう。
しばらく見てるから頑張れ。」
「ああ。」
中のエントランスホールに入ると3〜1級の呪霊がゾロゾロといた。
夏油はすぐさま呪霊をいくつか出し祓い始めた。
そして己に近づいてきた呪霊は力強い体術でなぎ倒していく。
Aは少し離れた場所で動画を取りながら見ていた。
さっさと特級になって任務減らしてほしいな、なんて思いながら夏油へのアドバイスを考えていた。
しかしAは肝心の語彙力がないのでアドバイスしても「もっとビューンって感じ!!」だの「今スワンって感じだからもっとグンッって感じ!!」だの擬音語しか使わないので誰も求めていないのだが。
夏油はある程度祓うと、その後使えそうな物を手に取り自身の体内に取り込んだ。
「ふぅ、この辺はこんなものかな。」
しかしここはまだエントランスホールである。
Aはニヤリと笑い口を開いた。
「まだ奥にいるね。
しかも恐らく特級。」
「私にやれと?」
ちょっとは手伝えと言わんばかりの顔をする夏油。
「さっき術式順転の話したでしょ?
なんかいいビジョン思い浮かだからやっていい?
さっきの中に4体くらい1級混ざってたし昇級は合格でいいでしょ?」
「ああ、もちろん。」
「ありがと。」
背筋の凍るような笑みを浮かべた女はコツコツと踵を鳴らし奥に進んでいった。
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るきあ(プロフ) - ごめんなさい、気になった事なのですが泉華ちゃんって誰でしょうか?夢主ちゃんですかね…? (2022年3月31日 9時) (レス) @page9 id: e2065bbc2b (このIDを非表示/違反報告)
Lily(プロフ) - こあらさん» いえいえ!すごく助かりました。ありがとうございます。 (2022年1月9日 17時) (レス) id: fd1be6be46 (このIDを非表示/違反報告)
こあら(プロフ) - ページ2の8行目が直っていないです。このようなコメントに丁寧に対応していただき本当にありがとうございます😢🙏🏻 (2022年1月9日 9時) (レス) @page4 id: df8e2a19f1 (このIDを非表示/違反報告)
Lily(プロフ) - こあらさん» コメントありがとうございます。名前変換になっていないところも修正しますので、教えていただけると嬉しいです。 (2022年1月8日 9時) (レス) id: d9d22600a9 (このIDを非表示/違反報告)
こあら(プロフ) - コメント失礼します。名前が変換されてるところとされていないところがあります。上から目線のような言い方しか出来なくて本当に申し訳ありません。とっても好きな作品なので、名前固定か名前変換のどちらかに寄せた方が良いと思います。これからも更新頑張ってください (2022年1月7日 12時) (レス) @page4 id: df8e2a19f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Lily | 作成日時:2021年1月19日 16時