無色の子 【呪術廻戦】弐

捌拾 ページ41

「〈沖縄に居るんだよ。

悟と星漿体の子が大はしゃぎしてるんだ。〉」

「沖縄！？

え？なんで？」

「〈色々あったんだ。

理子ちゃん、星漿体の子なんだけど、その子の護衛が拉致されてね。

助けるために沖縄まで飛んで、観光してるんだよ。〉」


電話の向こうでウミムシの事で大はしゃぎしているようで何よりだ。

ところで私の兄はそれほど精神年齢が低かっただろうか。

今の悟には高級なマカロンよりも卵ボーロが似合いそうだ。

そんな男は中々いないし、そうゆうのがツボな女性ならすごくモテるだろうな。


「磐星教絡みかな？

大変だね。」

「〈大丈夫さ。

私達は二人で最強だからね。〉」

「そう…。

違えば良いんだけど…。」

「〈どうしたんだい？〉」


昼にゆきさんが流してくれた情報がすごく気になるのだ。


「磐星教が裏で人雇ってるかもって九十九さんが流してくれて。

噂なんだけどね。」

「〈誰かわかるか？〉」

「うーん、盤星教からちょっと有名な裏の仲介人みたいな人経由らしいからなんとも。

1人だけ目星はついてるけどねえ。

そんな切り札みたいな人。」

「〈どんな奴だい？〉」

甚爾が裏で動いているかもしれないということはまだ未確定だしあまり広めたくはない話だ。

婿入りして、当主争いもないような立場にいるが御三家の一つ、禪院の血を引く男だ。

禪院らしく全部物理で解決しそうな男だが、実際は結構頭はいい効率を重視するタイプだから懸賞金の期限のタイムリミット等がすごくぽい。


「強いよ。

きっと勝ち方がわからなくなるくらい強い。

でも今はあの人はそっちから足を洗っていたはずなんだ。

しかも何年も前に。」

「〈それでも教えてほしい。〉」

「…わかったよ。

あまり公言はしないでね。

私の体術の師匠で育ての親でもある男だ。

今の悟なら、手も足も出ず負けちゃうかも。」

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