94. もどかしい ページ14
すぐに、我に返ったようになって。
CY「あ…ごめん、俺…」
BH「はぁ。やっぱり、恋愛は危険だよ、チャニョル。今までのお前じゃないみたいだ」
CY「わかってるけど…もどかしいんだ、どうにもならなくて。
こんなの初めてだよ…どうしたらいい？ねえ？？」
ねえ、と言いながら私と目を合わせてくる。
でもそんなの…
A「…かるわけない。」
CY「え？？」
A「あぁもう！わかるわけないじゃない！私には恋愛がなんなのかもわかんない、
こんなこと言うつもりなかったけど、望みを持たせてしまうのも悪いから言います。
私は恋をしたことがありません。これからも、きっと。
想わないで。見返りを、求めないで。
友達以上に想われたら、私の中でアウトなの。終了の合図なの。ごめんなさい」
一瞬、例の「彼」が脳裏にちらついた。
あれは…恋、だったのかもしれない。でも今となってはわからない。
CY・BH「…」
嫌な空気が漂う。誰も、何も言えない時間が過ぎていく。
沈黙を破ったのは。
CY「…じゃあ、俺が教える」
A「…え？？」
CY「恋をしたことがない？そんなの嘘だ、好きな人の一人や二人くらいいただろ？？」
A「好きって人はいたけど…恋愛感情とかでは…」
CY「やっぱり。その『好き』がたとえ種類の違うものであっても、特別な感情を抱いた人は誰にでもいるはずだよ。
でもそいつらは本当の愛なんて教えてくれなかったんだろ。
俺は、俺の気持ちは、そいつらと違う。断言できる。
ねえ。お試しでもいい。チャンスを、少しでもいいからチャンスをくれないか？
それでもダメだったら…潔く諦めるから。約束する」
A「不誠実なのは嫌いなんです。そんなことしたら、結果は分かってるのに申し訳なさすぎて…」
CY「あーもう、わかんないだろ？？」
A「だって…」
BH「じゃあそれ、僕も参加する」
…
A・CY「…はぁ！？！？！？」
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作者名：ミミ | 作成日時：2014年8月9日 11時
