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A「なに？」
あえて後ろを振り向かずクールに返す←
片寄「なんでさぁ」
A「うん」
片寄「なんで俺のこと見てくれないの？」
耳に片寄くんの声がすぐ聞こえた
その以外と甘い囁きに一瞬フリーズしそうになった
A「それは、片寄くんがずっとガン見してくるから
見ずらいよ。」
片寄「なんで？俺はずっと先生のこと見てるのに？」
グッと距離が近づいたのが後ろを向かなくてもわかった
そして耳に片寄くんの吐息がかかる
耳が弱い私にはそれだけのことでも
反応してしまった
A「片寄くん、ちょっと離れて、」
片寄「えーやだー、だって先生かわいいもん
耳、弱いんだね笑」
A「違うから、」
なんだか片寄くんに弱味を握られ悔しくなった
片寄「ホントに？なら、」
そう言うとｶﾌﾟｯと私の耳に噛み付いた
A「やっ、やめてっ、」
片寄「うそつきだ先生ー笑」
今度はいやらくし音を立てて舐めてきた
それだけでも私はだめになりそうになっている
A「ぃや、ホントにやめてっ」
片寄「なら俺のこと見てよ、」
そう言われるとくるりと後ろを向かされる
片寄くんと向かい合わせになって思う
こんな背高かったんだ
なんだか私よりも大人に見える
片寄「俺は授業なんかまったく頭に入んないくらい
先生のこと好きだし見てるよ」
そうストレート伝えてくれた片寄くんを
今までとは違う意味で少し気になるようになった
それからもいつもと変わらず片寄くんは私を見てくる
でも変わったのは私。
ちゃんと片寄くんと目合わせれるようになった。
むしろ合わせたくなった。
でも授業もちゃんと進めないといけない。
そう思いつつもときどき片寄くんと目が合うと
あの最初よりももっと優しい顔で微笑む
だから私も微笑み返すと
片寄『す、き、だ、よ、』
そう口パクで言ってくれた
片寄くんのクラスで授業をするのが
私の唯一の楽しみになった
片寄くんもそう思ってくれてるかな。。。
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作者名：佐野美波 | 作成日時：2017年9月30日 20時
