原石病院の毎日

▽ ページ35

慎「そこで何してんの〜？」





A「ほくちゃん……」





慎「北斗？今は会えないよ？」





A「これぇ」





ジェ「何その絵！北斗とA？」





A「ほくちゃんにあげる」





慎「そっか、じゃあたろちゃんが渡しといてあげる！」





A「ありがとお！！」





ジェ「A良かったね！」





A「うん！」





慎「じゃあ部屋戻っときなね？」





A「ばいばいっ！」





ジェ「走らないでよ？」





Aは上機嫌で帰っていった。




慎「ほっくと〜？大丈夫？」




慎「…ってあれ、北斗居ないんだけど」




ジェ「え？」




慎「もしかして……」




ジェ「散歩とか言わないよね？？」




慎「トイレは部屋の中にあるんだから、散歩しかないでしょ…」




ジェ「まじか…」




2人が呆れているのもそのはず、




北斗が安静にと言われているにも関わらず散歩に行っているのは本日2度目。





北「ぁ…」




慎「あ、じゃないでしょ？安静にって言われたよね？」




北「暇だった…から、」




慎「暇だとしても安静って言われたら安静にすんの！」




北「……」




慎「ほら、すぐベッドに入る！」





北「はい…」





ジェ｢痛いところとかない？？」





北「うん大丈夫」





慎「あ、これAからの贈り物」





北「え？Aから？」





Aがプレゼントした絵は北斗とAが手を繋いでいるものだった。





北斗がその絵を見てうるっとしたのは言うまでもない。





慎「消毒しよっか」





北「へ…？」





北斗の目から流れそうになっていた涙が一瞬で引っ込み、顔がどんどん青ざめていく。





ジェ「頭怪我してるでしょ？そこの消毒」





北「いやっ、今は大丈夫っ」





慎「大丈夫とかないからね」





ジェ「はーい、北斗こっち向いて」





北「っ……」





慎「じゃあガーゼ取るよ」





ジェ「大丈夫大丈夫」





慎「ちょっと染みるよ〜」





北「いっ!!!!!!」





ジェ「ほーくーと、動かないよ」





北「もういいっ！終わり！」





慎「まだ、あと少しだから」





北「もう大丈夫っ」





慎「北斗、ジェシーのほう向いて」





北「嫌だ」





慎「早くその傷治さなきゃでしょ？それならちゃんと消毒しないといけないんじゃないの？」





北「……」

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