【募集企画】仮想世界戦争【#コンパス】 (ページ49)

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44.そして未来へとページ49

混乱のさなか敵を撃退しながらまといは辺りを見回した。私は彼ら彼女らのプレイスタイルを知らない、S8のゲーム廃人とはあまり交流していないからである。囲い云々と言われるけれど正直S8なんてガチ勢だ。他ゲーと兼任しているためログイン時間が私は少ないし以前古株の人間にその件でグダグダ言われガチ論争になった経歴があるのでその辺の人間とは関わりを持っていない。

したがって、カードもプレイスタイルも分からないからである。

当たりを見回せばどのように戦っているのか、大まかなカード等の確認は出来た。正直マイクを二度も使うつもりはなかったが文字で打つより楽なので私は再びマイクを起動する。

「管理者ぁこっちの体力と攻撃力の設定5にはできる？」

すると管理者はすぐに返答した。

「できません、その辺もハッキングされていて」

「じゃぁカードのクールタイム弄ってくれなぁい？カードが使えたりデッキが渡せる時点でカードの設定まではぁ手が届いてないはず。全てのカードのぉクールタイム、0にしてよ。」

間髪入れずに私は彼女に指示を出す。できるかは分からないがやらないよりマシだろう。しかし私は管理者の全てを信頼した訳じゃない。相手側だって全部は言ってないだろう。私たちを信頼出来る訳でもないのだし。しかしながら指揮も出さずに各々撃退というのはいずれ押されてしまう。

大規模戦闘は協力必須。尚且つ、味方の手の内がわからなければ連携は取れない。

「あー、今から指揮とりまぁす。納得出来ないやついるだろうけどぉ、バラバラに動かれるよりまとまって撃退した方が殲滅可能になると思うんで。文字で打つより声出した方が楽だからなるべく全員マイクねぇ、ヘルプ出来ずに死ぬよりマシでしょ。」

本気？というメッセージが浮かび上がったので私は気だるげに挑発的に言い返す。

「じゃぁ連携取れずに穴突かれて共倒れしたいわけぇ？元々これは協力ゲーでしょ。という訳で全員カード開示。カードわかんないと連携取れないからねぇ。

私はフルーク赤カノーネ緑ディバ青ガブ。」

人を動かすなら自分から動かなければならないことは知っているのでまずは私が開示した。戸惑っているような声が一部から聞こえたので私は糾弾する。

「迷ってる暇あるならぁさっさとしてくんない？こっちは防衛じゃなくて全部ぶっ殺す気でいるわけぇ。殲滅目指してんの。やる気ないのかなぁ。」

わざと挑発的な物言いにすれば反響は凄まじく、カードの開示が始まった。