【募集企画】仮想世界戦争【#コンパス】 (ページ48)

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43.知らぬは重罪ページ48

目覚まし時計の音が無駄に広い古家に鳴り響き、その音を鬱陶しく思いながらも角賭永太は布団から手を伸ばして、手探りで目覚まし時計を探す。

しかし最初に手に当たったのはその使い古された時計ではなく、最新の携帯

つややかな画面にそっと触れてみると、ほんのりと温もりがある。使った記憶はないし、ましてや他に使う人物もいない。

時計の音より、その時の小さな疑問を優先的にして携帯を手に取りホームボタンを押して、画面を見る

#コンパスからメールが来ていた

たかがメールくらいで
なんて思ったが、こればっかりは不思議な違和感をほんの僅かに感じた。
唯のメールには変わりないのだが、何か不思議な予感。静かな予兆だけが襲ってきたのだ

しかし、その時の俺は余りにも小さな予兆の為、それには気づかず画面に触れてメールを開く。

タスケテクダサイ

ただそれだけが書かれていた。
何かのイベントだろうかとも思った。
しかし、時間が時間だ。

こんな朝早くにイベントのメールを送るか普通
まだ寝てる人の方が多いべじゃ
...多分

そんな文句を心の中で垂れながら、携帯を布団に叩きつけて、牛達へ水や餌をやりに裏口から外へと出た。

_______________

しかし、ひと仕事も終わってテレビをつけてみるといい加減無視はしていられなくなった。

#コンパスが予告も無しに開けなくなっている

その情報を聞いた矢先、角賭はすぐさま携帯に飛びついて#コンパスを開く。

.....アレ。開けた

不思議と自分は開けた事に俺は驚きを隠せなかった。自分だけの特別な事だと思って一瞬浮かれてしまったが、よくよく考えてみればおかしい。

もし、このメールの『タスケテクダサイ』が全員に送らさってるとしたらニュースにその情報が乗っててもおかしくは無いはず。
もしかしたらこれはチェーンメールとかで、公式のメールではないのか？

.......

いや、これはちゃんと公式から来たメールだべな
なら何故俺が...

わけも分からず、俺は画面にいるイスタカへと目をやる。
そんな状況でも相変わらず棒のような単純な表情をして画面に佇むイスタカを見て、俺は吹き出した。

こんな時でもすまし顔かよ。笑わせんなよな
流石、戦士は違ぇや

「試しに、行ってみるべ。イスタカ」

そして指定されたラウンジへと入室する