【募集企画】仮想世界戦争【#コンパス】 (ページ32)

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28.自らの意思でページ32

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あれ？なんか、この声聞き覚えある？

私が管理者のボイスを聞いて、最初に思ったこと。

なんだか、知ってる声。

それも昔から。

でも、ただ声が似ている人なんて少なくはない。

もし、本当に相手が彼女だったら私は喜んで参加しただろう。

しかし、彼女ではない可能性はかなり高い。
確実でもないこの話に乗るのは危険じゃないのか…。

でも、本当は彼女の声なんじゃないかなって思った。
だって、こんなに優しい声をしている人は、私は彼女くらいなんじゃないかと思ったから。

でも、そしたらどうして私に隠していたのだろう。

そんな疑問が浮かび上がる。

なら、彼女ではないのでは？

そう思った。

私だってバカじゃないのだ。
危険な賭けに乗るほど、単純ではない。

結局、グスタフ･ハイドリヒという大柄なアバターを扱う人物と大きな大砲のようなものを持った深川まといを動かす人物が揉め始めてしまった。

まといさんの言うことは一理ある。

ただ、グスタフさんの言い分も理解はできる。

2人が揉めているラウンジは雰囲気は最悪だった。

voidollの説明の時点でもう既にみんなの不安から空気がギクシャクし始めていたのに、更にピリピリした空気になってしまった。

グスタフとまといが睨み合うこの空間で明るくできる人の方が少ないだろう。

私は、一体どうするのが正解なのかな……。

自分の優柔不断な性格に本当に嫌気がさす。

たまには大胆に行動してみないと、変われないのかもしれない。

こんなに自分の近くに人が集まる前で話すのは本当に久しぶりで、緊張と恐怖で声が少し震えた。

きららちゃんに言ってもらうか迷ったけど、やっぱり自分の気持ちは自分で伝えなきゃダメだと思った。

大きく息を吸って、マイクをONにした。

「…私は、正直この説明だけでは信じられないです。まだ他にもなにか隠されてるような気がしてしまって。グスタフさんの言い分はよく分かります。でも、私はどちらかと言うと、まといさんの意見に賛成です。」

いつも空気を読んでばかりで、周りに流されてばかりだった。

頑張って愛想笑いして、周りに合わせてた。

周りに合わせるんじゃなくて、自分の思った通りにやれば、言えば良かったんだ。

これが今の時点での私の答え。