【募集企画】仮想世界戦争【#コンパス】2 (ページ50)

今日:5 hit、昨日:5 hit、合計:5,543 hit

91.魔法少女と魔道少年ページ50

…トッププレイヤーとして、本社に来いと御呼びが掛かった。

ここ数年まともに外に出ていない僕に行けるだろうか…

取り敢えず助けを求めようと一応会った事のあるリリカさん…もとい春風さんに連絡を取った。

｢もっ…もしもし！春風さんですか…？僕、暁です…！｣

おどおどしつつも確認をすると、優しげな声が返って来た。

｢はいは～い、春風さんだよ～。…ええと、このタイミングって事は#コンパスの件かな？｣

｢は、はい、でも僕あんまり外出てないですし…体力も無いですし、行けない…かもで…｣

僕はどもりつつも返した。

｢ん～、そうだねぇ、じゃあ…ちょっと待っててね！！｣

春風さんはそう言うと黙り、代わりに走り回っているのか何かを漁っているのか、ガサガサ、ドタドタと聞こえて来た。
数分経つとその音も止まった。

｢じゃあ、今から暁くんのお家に行くから、準備しててね！そしたら一緒に行こう！疲れたらおぶってあげるね！｣

｢え、えと、は、はい！｣

そういって電話は切れた。
そして準備しつつ待っていると、玄関のインターホンが鳴った。

｢暁くーん、準備出来た？｣

｢は、はい！今出ますね！｣

そう言いジャケットを羽織りつつ走って外に出た。

｢お待たせしました…！｣

｢ううん、大丈夫だよ！それより、無理矢理外に出しちゃってごめんね…？｣
｢いえいえ！春風さんのせいじゃありませんって！それに、外に出る良い機会ですしね！｣

そうして色々な話(主に#コンパスの話)をしていると、本社らしき建物に着いた。

｢いやぁ、でもリリカちゃんは可愛いよね！！まぁ声が私って点でマイナスだけどなぁ…｣
｢い、いえいえ！春風さんの声はとても可愛いですよ？！｣

｢う～ん、そうかな…？あ、此処が本社じゃない？暑くなって来たし、入ろ～｣

そうして本社の中に入ると、ツインテールの女の子がいた。

｢ええと、此処が本社ですか…？｣

｢はい、そうです。確認をするので、携帯を見せて貰えますか…？｣

春風さんは少し疑いながらも、スマホの画面を見せた。
僕も同様にスマホを取り出し、ツインテールの女の子に見せた。

｢確認完了しました！こちらでお待ち下さい｣

｢は～い、じゃあ暁くん、此方で休もうか｣
｢そ、そうですね…！久し振りに歩いて疲れましたし…｣

そういってそこら辺の椅子に座り、また話し始めた。

トッププレイヤーだからと言って、呼ばれる意味が分からないが…選ばれたならせめてお役に立てる様に…