夢を駆ける【prsk】 (ページ3)

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何故かあの3人に「サイン書いてください！！」とノートを渡され、とりあえず書いた

正直、今の私たちじゃ杏たちは超えられない

だから、もっともっと練習を重ねるんだ

授業中、先生に気付かれないように作曲をした

頭の中に流し表してインスピレーションを浮かばす

あれじゃない、こうだ。と改善していき作っていく

授業が終わっても尚湧いてくるインスピレーションには敵わない

ぽんぽんと脳裏に浮かび上がり、メモをする

すると、コン、と頭を突かれた

『なに！？……って、なんだ彰人か』

「なんだ、じゃねえだろ。次移動だろ」

『………ごめん、集中しすぎた』

「バカ、謝るな。お前はお前なりに頑張ってんだ。俺らが口出しする事じゃねえ。…………だけど」

『だけど？……ってわ！？』

「ご飯も碌に食わねえで、少しは自分のことも考えろ」

カサ、と彼に渡されたのは恐らく購買のパン

……それに、これはメロンパンだ

………気付かなかった、もうお昼休みだ

メロンパン、というか甘い物は私の好物だ

彰人とは2年目の付き合いだから私が何を好きかっていうのは分かってるみたいだ

『へへっ、ありがと彰人！』

「あぁ。早く食べて移動するぞ」

『むん、まっへー(うん、まってー)』

「食べ終えてから喋ろ！」

『んむ、はぁーい』

次の授業の教科書とノートを持ち、先程から書いていた曲の書いた1枚の紙を急いで取る

私だけじゃ超えられない

私の中に、お兄ちゃんはいるから

お兄ちゃんと一緒にあの夜を超えるんだ