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Aside
既読がついたと思ったら、すぐに着信画面に切り替わる。
「どうしたの?」
広臣『もう仕事終わった?』
「うん、今から帰るとこ」
広臣『ふーん、じゃ。そのまま真っ直ぐ家に帰れよ』
「え、何で。どうせ2人ともいないんだし、健太誘って飲みに行こうと思ったのに」
広臣『ダメダメ、危ない。さっさと寄り道しないで家に帰れ。絶対、寄り道、すんなよ?』
「はぁ?何が危ないのよ、子供じゃあるまいし」
広臣『返事』
「…ハイハイ」
触らぬ神に祟りなし。
私はため息をつきながら答える。
広臣『あ、じゃあ呼ばれたから切る。21時には帰るから、ちゃんと家にいろよ?……「…ぉ…くんっ!」』
そう言って一方的に切れた電話。
ん?なんか、えらく女の子らしい声が聞こえた気がしたんだけど…気のせい?
健太「どしたんすか?」
「ん?広臣たち、パーティー行くんだって。私1人になったから、健太と飲み行こうかと思ったんだけど、外出禁止令出されたからやっぱ無理だわ」
健太「…独占欲強すぎでしょ。パーティーってあれか、ブランドのアンバサダーパーティーか」
タブレットをスイスイ操作しながら2人のスケジュールを見ている健太。
「ブランドって…あぁ、ROYAL BLUEね。参加する予定じゃなかったはずだけど」
健太「…あぁ、なるほどね」
「どうした?」
いきなり渋い顔をした健太。
スマホを見て頷いてる。
健太「あー、何かブランドの日本取締のスタッフと意気投合したらしいっすよ?」
煮え切らない言い方?
「?へー。ま、何でもいいや。てことは撮影の衣装のまま行くんだろうね」
健太「は、ハハ、じゃないっすか?」
どうしたの、さっきからこの子、挙動不審。
「あ、そういえば今日って広臣たちに新しいスタッフとかついてたっけ?若い女の、みたいな感じの」
健太「な訳ないじゃないっすか。Aさんもご存知の通り、うちは滅多に新しいスタッフ、ましてや若い女の子なんて入れませんよ。そんなトラブルのもと、お断りです」
「そう、よね…」
健太「なんかありました?」
「ん?いや、なんでもない。じゃ、私お先に〜」
カバンを持ってエレベーターに乗り込んだ。
そう、うちは滅多に新しいスタッフは入れない。
事務とかならまだしも、アーティストに近い職種はなおのこと。
些細な事が大きなトラブルになり得るこの世界、危機管理のために我々裏方スタッフはそのほとんどがもう何年もグループを担当しているベテラン。
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water(プロフ) - 最近このお話を見つけて2日で読み切っちゃいました!wめちゃめちゃ好きなタイプのお話なのでリピートさせてもらいます‼️続きを楽しみにしてます(*´˘`*)♡ (2023年1月13日 16時) (レス) id: 649b8529b5 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - ゆりえさん» コメントありがとうございます🙇♀️そういうコメント嬉しすぎてニヤニヤしちゃいました🤭このストーリー好きとか、リクエストあったら遠慮なくどうぞ🫡✨ (2023年1月9日 17時) (レス) @page48 id: ec092ecf0a (このIDを非表示/違反報告)
ゆりえ(プロフ) - こんばんは!更新めちゃくちゃ楽しみに待ってましたーーー!!!このお話し大好き過ぎるので、よく1から読み返していたので続きが気になりすぎていました✨また更新楽しみにしていますね☺️ (2023年1月6日 1時) (レス) id: 4382da2c62 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - anさん» とっても嬉しいコメントありがとうございます^_^!更新頑張りますので、気長にお待ちください(^^) (2022年12月23日 2時) (レス) id: ec092ecf0a (このIDを非表示/違反報告)
an(プロフ) - めーちゃくちゃ更新楽しみに待ってました⸜(๑⃙⃘'ω'๑⃙⃘)⸝更新ありがとうございます!続きも楽しみに待ってます! (2022年12月21日 14時) (レス) id: 0a24ea1d34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひな | 作成日時:2022年1月31日 14時