お前のものも俺のものでしょ？【JH】

看病〜Jeonghan side〜 ページ19

『ちょ、A！』



そう名前を呼んだ時には、彼女はすでに俺の方に倒れかかってきていた。そんな彼女をしっかりと抱きとめる。




『あっつ、全然体調大丈夫じゃねぇじゃん』




このまま抱き締めている訳にもいかないから、いわゆるお姫様抱っこをしながら彼女の部屋を探す



ここか…勝手に入るのは少し気が引けるけどそんなことを言っている場合ではない




ドアを開けると、そっとベッドに下ろして布団をかける





『はぁ…人の気も知らないでスヤスヤ寝て…』




そっとAの額に触れるとやっぱりとても熱い。




さっき買ってきた冷えピタ貼っといてやるか…




彼女の額に冷えピタを貼ると、んん…なんて寝ぼけたような声を出して顔を逸らすから、思っていたより苦戦した



しばらくAの顔を見つめてたけど、家族が帰ってきたら驚かれてしまうだろう。そろそろ帰ろうかな、そう思って立ち上がったその時




A｢…行かないで、、｣






『…え？やー、起きてるならそう言えよ…って、』




寝てる…？




もう一度しゃがんで顔を見ると辛そうに、でもスースーと規則正しく寝息をたてている。




悪夢でも見てんのかな…。なんだか放っておけなくって、俺よりも小さなAの手をそっと握った




『大丈夫、ここにいるから。』




誰のことを夢みて、誰に言ってんのかなんて分からないけど、Aの夢に出てきてるやつが俺だったらいいのに、そんな僅かな期待を込めて呟いた

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