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次の日、また会えるんじゃないかと淡い期待を抱いて木陰で暇を潰していると、期待通り彼女はやってきた。



『あ、元太くん』

「おはよ」

『好きだねここ。私もここ好きなんだ。よく来るの』

「涼しくて好きだよ。それに、」

『ん?』



Aちゃんと会えるから と言いそうになって言葉が詰まる。あぶね、流石にグイグイ行くのには早すぎる。 落ち着くんだよね と慌てていえば 私も と隣に座る。





『今日おばちゃんの店やってなくてさ、アイス買えなかったからとりあえず自動販売機でお水買っといた。はい』

「え、ありがとう」

『あと、これ。』




Aちゃんの手から紫と青のすずが出て来た。 なにこれ? と聞くと 私たちのお揃いの鈴 と言って青の方を俺に渡してくる。 来た時にすぐにわかるでしょ? と言うAちゃんは本当にずるい。まるで会いたいって言われてる見たいで、胸がトクンと跳ねる。




「頭いいね、そうするよ」

『うん。あ、私の事呼び捨てでいいよ?ほら、同い年だし、ね?』

「分かった。俺も元太でいいよ」

『んー...いや、元太くんは元太くんがしっくりくるから元太くんって呼ぶ。あっ、距離あけたいとかじゃなくて、呼んでるうちにこっちに慣れちゃったからさ、笑』

「ん、わかった。」

『そういえば、元太くんって東京のどこに住んでるの?』

「んー、内緒!」

『えー、なんでよ』

「俺が帰る日にの朝にここに来てくれたら教えるね。」

『...わかった!楽しみにしてるね』

「うん」




そっからはここの人の話とか、俺の友達の話とかをしてそのまま解散した。途中まで帰る道が一緒だったから帰って、バイバイと手を振る。笑顔で手を振るAが可愛くて、また胸がギュッとなった。

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作者名: | 作成日時:2021年7月1日 21時

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