↓ ページ42
.
「…忘れ物をしたんで、これから本部に戻るところです。
失礼します」
「…随分と焦ってたね、どうしたんだろう」
「…あぁ」
Aとライナーは走り去るファルコの後ろ姿を見つめ、小首を傾げていた。
「…ついに決戦、だね。」
「あぁ、いつもより気合い入れなくちゃな」
「ライナーはいつも…ううん、そうね、頑張ろう。」
バチン、とAが己の手のひらで頬を叩き、気合いを入れ直してニッと口角を上げた
「死んだらダメだよ、ライナー」
それがどんなに辛い選択であろうと。私はあなたを失いたくは無い。
「…わかってるさ」
Aは少し微笑んだライナーの顔を見て頬を弛め、ライナーの手を己の両手で優しく握った。
「…私が守るから、だから。…死のうとしないで欲しいの、お願い。」
握った手を視線の距離に持ち上げ、Aは神にでも祈るようにそう呟いた。
ライナーはその姿にある人々のことを思い出して複雑な気持ちになる
「…(あぁ、まるでアイツらみたいだ)」
「…ライナー？」
「…なんでもない、それにお前を守るのは俺の役目だろう。」
「あのねぇ…マーレの盾って私のじゃないからね？」
「分かってるわかってる…そう拗ねるなよA」
ライナーに頭を撫でられれば膨らましていた頬も緩みきり、Aは心底嬉しそうに笑顔を浮かべた。
「また子供扱い？」
「お前は変わらないな」
「そういうライナーも、変わってないよ。」
私の中じゃあなたはあの頃のまま、私を助けてくれた、あの頃のまま。
差し伸べられたその手をまだ覚えている、握り返したその手の温かさを、私はまだ執念深く覚えていた。
次はライナーがAの手を取り、まるでエスコートするかのように歩き出す、Aも考えを振り払ってライナーのエスコートに乗じ、2人は戦争後というのも忘れて楽しそうにしていたんだとかなんとか。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 166人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「進撃の巨人」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Strawberry(プロフ) - ポルコ推しの方にそう言っていただけると安心です…！一応原作沿いになってしまいますが最後の最後までポルコは全開で行きますのでこれからもよろしくお願いします!! (2022年1月31日 22時) (
レス) id: ea9e40fa3e (このIDを非表示/違反報告)
紅月夜。(プロフ) - もうすっごく面白いです、！ポルコ推しなので出てくるたびにニコニコしてます。主ちゃん、ライナーと結ばれるのかなあ、ポルコは死んじゃうのかなあと色々考えながら読んでます笑、続きが楽しみです！！ (2022年1月31日 18時) (レス) @page42 id: bd5a9d7211 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Strawberry | 作成日時：2022年1月14日 17時
