いち ページ3
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「………A…？Aか？」
「…分かる？」
「俺の事をいつもそう呼ぶのはお前くらいだったからな…」
なんだか少しやつれて見えるドベちゃんは乾いたような笑みを浮かべ、私のほうを見ずに喋っていた。
ギリギリで帰ってきたとは聞いていたけれど、なんでこんなに修復が遅いの？その上この軽治療は何？
「ライナー」
「！」
「他に痛いところは無い？」
「…A、俺はどうせ治るんだ、心配しなくても…」
「体の傷は治せても、心の傷は治せない。…でしょ、ライナー」
「…そう、かもな」
私の上着をライナーにバサりとかけて踵を帰し、すぐに治療道具を取りに行く。そういえばこの部屋も少し血なまぐさいし、なによりすきま風が通りすぎだ、いくらエルディア人と言っても命を張って帰ってきた戦士にこれはあんまりなんじゃないか
「A、A、俺は大丈夫だから」
「私が…！私が大丈夫じゃないの！…一体何日目を覚まさなかったと思ってるの…！」
思わず泣きそうになってしまって、いけないいけない。と頭を降って誤魔化す。
でも目の前のライナーは少しだけ驚いたような、壁内に向かう前のような表情を浮かべて、ふっと笑った。
「…お前は変わらないんだな。」
「変わらないよ、ライナーをずっと…待ってたんだから。」
「…A、…すまない。戻ってこれたのが、俺だけで。」
ライナーがそうこぼした瞬間、私は眉間に皺を寄せてぐっと喉から溢れ出しそうになったものを堪えて、そして飲み込んだ。
でも目の前のライナーは驚いたように目を見開いていて、私はライナーに目を見られないように下を向いた。
「…そんな悲しいこと言わないでよ。」
「…すまない、泣かせるつもりはなかったんだ。…泣かないでくれ、A」
泣いてない、と虚勢を貼ろうとして、そのまま零れた。泣き虫は卒業したはずだったのに、ライナーを前にするとどうも思い通りにいかない。そのまま堰を切ったように溢れ出した涙は止まることを知らない。
ライナーが私の体を抱きしめて、悪かった。なんて一言謝る。
「あなたが生きていてよかった…！」
「…俺も、お前の元に帰って来れて良かった。…待っていてくれてありがとう」
「うんっ…！おかえりなさい、ライナー…！」
「…ただいま、A」
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Strawberry(プロフ) - ポルコ推しの方にそう言っていただけると安心です…！一応原作沿いになってしまいますが最後の最後までポルコは全開で行きますのでこれからもよろしくお願いします!! (2022年1月31日 22時) (
レス) id: ea9e40fa3e (このIDを非表示/違反報告)
紅月夜。(プロフ) - もうすっごく面白いです、！ポルコ推しなので出てくるたびにニコニコしてます。主ちゃん、ライナーと結ばれるのかなあ、ポルコは死んじゃうのかなあと色々考えながら読んでます笑、続きが楽しみです！！ (2022年1月31日 18時) (レス) @page42 id: bd5a9d7211 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Strawberry | 作成日時：2022年1月14日 17時
