reborn ページ21
·
Aに抱えあげられた俺はそのまま先生達の目を盗んで逃げ出した。
Aは笑いすぎたのか涙を流し、はー、わらった。と言いながら俺を地面に下ろした。
「…?どーしたのタケくん」
「なんでも、ない」
花垣は俺から顔を逸らし、Aのスカートを掴んでいる。
おれの憧れた花垣はこんな男だっただろうか。と俺は首を傾げる、いまいちよく覚えていない
「じゃあうち行こっか」
「…え?」
「姉ちゃんそれはちょっと…」
「ん?」
Aはふりむいてニコッと笑った、花垣はその顔に顔をクシャッとさせて渋々というように頷いた。
なんだ、それ一体どう言う心境だ
「…姉ちゃんが言うなら」
「ん!いこ、テツくん」
Aはそう言って再度俺に手を差し伸べた。もう俺からいえば突如現れた天使かなにか。
きらきらと輝いて見えるその笑顔に俺でさえ少し口角が上がってきた
「…うん、」
そういえばこの時、俺の親は一体どうなったんだろう。もちろんその後は自宅へ帰ったが、どこか気まずそうな顔をしていた気がする。
「テツくん好き嫌いあるー?」
「ない」
「りょーかーい!」
タケくんもそんなふうになればいいのに、と軽く愚痴を零しながらAは桃色のエプロンを付けてキッチンに立っていた。
これはだいぶいい眺めだなとAを見つめると、俺の横から視線を感じる
「…何?花垣クン」
「お前は、《どっち》?」
正直何を言ってんだか分からない、もちろんそれはいつもだが。ほんとに何を言ってるのか分からないのだ。
花垣という男は元々馬鹿だった。それはもう馬鹿であった。しかしある時を境に異様なほど落ち着き払った小学生になった、ほんとに小学生なのか疑うくらいには
「?何言ってんの?」
「!!…(稀咲は、違うか)」
終始意味のわからない花垣、まるで人妻みたいなA、このよく分からない空間で俺は夕飯を食い、Aのバイクに乗って家まで送られた。
花垣がこちらをうらめしそうに見ていたが、……まあ見なかったことにでもしよう
1637人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Niar(プロフ) - 時系列もわかりやすくてすっごく面白い!応援しています✨✨ (4月17日 16時) (レス) @page20 id: ca0bb8898a (このIDを非表示/違反報告)
如月 - とっても面白かったです(*´﹃`*)続きが気になります!応援してます! (2023年2月8日 6時) (レス) @page37 id: a09d72e675 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 続きが気になる (2023年2月5日 6時) (レス) @page37 id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
ノア - やばいこの小説好き…更新待ってます!! (2023年1月8日 18時) (レス) @page37 id: 4e46d58fa8 (このIDを非表示/違反報告)
かばおまん。 - 更新まってます!夢主のポジションいいですね (2022年7月25日 12時) (レス) @page37 id: aa2b55b842 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Strawberry | 作成日時:2021年6月28日 1時