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道力の差や能力の違いなどこの二人には言葉通り関係がないのだ。
Aの見えない部分をジャブラが補い、ジャブラが取りこぼした部分をAが補う。
タッグを組んだふたりに怖いもの無し、圧倒的な強さを持つAが、ジャブラだけを唯一"守る対象"として見ていないからこそ成し得る技。
この技の強さを決定付けるものは、ジャブラとAの間にある幼い頃からの信頼関係だった。
「ちょっと鈍くなったんじゃない？バカジャブラ！」
「あぁん？！それはテメェだろアホA！！」
気づいた時、もうキャンディー海賊団はほぼ壊滅状態だったと全員が言うだろう。流石のカクも乗っているジャブラとAにはドン引きだった。
もうやめてくれ、なんて呟く海賊を踏みつけ、Aがふぅ、と小さく小さくため息をついた。
「終わったわね、害虫駆除」
「…だがもう、この街には居られんのぉ」
「あっちでルッチがやりすぎたみたいだな〜、チャパパ〜」
「…そうね、世界政府の追っ手が来る前にトンズラしましょうか！」
カリファ達もその言葉に頷き、踵を返そうとしたその時。ルッチのズボンが引かれる
「あの！助けてくれてありがとう！！」
突然の眩しすぎるお礼にルッチは固まり、ジャブラ達があたふたし出す。
それに肩を竦めたAとカリファが女の子から花を受けとり、視線を合わせるために屈む。
「ありがとう、素敵なお礼ね」
「っ、うん！」
「お母様は無事？みんなに怪我は？」
「みんなのおかげで無いよ！ありがとう！」
にっこり、可愛らしく笑った少女を見てAは目を見開き、優しくその頭を撫でた。
少女は嬉しそうに笑い、頬を赤らめる。
「ここに海軍が来たら"CP9が助けてくれた"と言ってちょうだい」
「？うん！わかった！」
これからも気をつけるのよ、とAはそれだけを言い残して立ち上がり、踵を返した。
それを見たカリファもAの後に続き、少女は体を目一杯つかって手を振った。
「船はコイツらの船をそのまま使えそうじゃの」
「そうね、さっさと行きましょう！」
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作者名：Strawberry | 作成日時：2023年3月12日 0時
