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◇
「じゃ、私は先生のところに戻るから」
「…今は生徒会室に居るはずだ」
「お昼だものね、…ルフィ、危なくなったら私を呼んでいいからね。
じゃあみんな、くれぐれも七武生には気をつけて」
ひらり、と手を振って踵を返して行ったAの後ろ姿を見つめ、サンジが椅子ごと仰け反ってしまった。
「美しぃ〜！！！♡なんって可憐なお姉様なんだ！ッでなんでルフィ！！テメェはあの美女に気にいられてんだ！！？」
「A？Aも俺がガキの頃から面倒見てくれてたしな〜、なーんでかなー？」
「それに、ありゃ相当強ぇな、この学園でもトップだろう」
目をハートにさせながら騒ぐサンジを横目にゾロが口角を上げ、ロブ・ルッチに目をやる。するとルッチは目を細めてゾロに目線を返し、ふっと笑った。
「そうだな、俺たちの比ではない」
「こわ！こわーー！生徒会長でもあんなにつえぇのに！？」
「お姉様は一時学園最強とも言われていたし、四校には叶わなくても幹部と渡り合えるくらいの力はあるわ」
まじかよーー！！とナミやウソップたちが震え上がるのを横目に、ルフィが何かを考え込んだような顔でルッチ達に目を向けた。
「なぁ！アイツはまだ‘’パンダ”と仲良いのか？」
「！！…あぁ、まぁ…良すぎるくらいには」
「シシシッ！そうか！なら良かった！」
ルフィの意味深な発言に気づくものは誰もいない、ルッチはその指し示す人間がわかったのか、嫌そうに肩を竦めながら頷く。ルフィは嬉しそうに笑いながら、もう心配いらねぇな！とルフィらしくない一言を放った。
「先生」
「うぉッ！？おいコラ前生徒会長！ノックしねぇかノック！！」
「失礼、一応したつもりだったのですが」
「ったく…で、何の用だ？」
「お弁当、作ってきたんです。」
照れたようにはにかみながら、Aは手にしていた袋をスパンダムへ見せた。
スパンダムは飲んでいたコーヒーをこぼしそうになりながらも、目を見開いて弁当を見つめる。
「…今日も、作ってきたのか」
「えぇ、ついでですが」
「……や、助かる」
悪いな、と素直に言ったスパンダムに、Aはよりいっそう笑みを深めてしまう。
だってそうだろう、好きな相手が照れたように礼を言ってくれるなんてそんなのAからしたらご褒美である。
「……食っていいか」
「どうぞ、私も食べますから」
「…いただきます」
由緒ある家系のせいか、育ちの良さがみてとれるスパンダムを横目に、Aも自分の弁当へと手を付け始めた
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作者名：Strawberry | 作成日時：2023年3月12日 0時
