姉弟逆転 ページ13
ﾙｯちがお兄ちゃんでAが妹
ルッチが兄だったとして妹助けるかなーとか思ったけど助けるんだよ！！！うちのﾙｯﾁは甘いんだ！！！
◇
「A、ほら、行ってきますのハグをしろ」
「えー、兄さんいつになったら飽きるの？」
「いいだろこれくらい！！お前があのバカにするよりは少ない！！」
「旦那さんと兄さんは別でしょ…」
兄さんにハグを求められて、私は渋々兄さんの大きな体を抱き締め返した。
兄さんは私の7歳上で、私は今年30歳、兄さんの補佐役で総監補佐についたCP0の見習い
元々CP9に努めてはいたんだけど、長官のバスターコールで元職場はお陀仏、元々CP0に勤めていた兄さんが総監の座をもぎ取ると同時に私もCP9から、その座へと這い上がった。
そして問題は私たちCP9に罪をなすり付けた元長官、兄さんは電伝虫越しに面白がっていて、カク達はそれにも、長官にも怒っていた。
……私は別に、なんとも思わなかったかな。あのひとが上げて落とすの得意なのは6歳の頃から知ってるし、何より私には兄さんが居たから寂しくも何ともなかった。
俺を守れと言うから、必死に強くなったのに。兄さんより使い勝手が良さそうだって、あんなに楽しそうに笑っていたくせに。
「…A、どうした」
「んー、ちょっと前のこと思い出してただけ。それよりジャブラは？さっきまで兄さんと話してたよね？」
「あぁ、あいつなら便所だ、すぐ戻ってお前の任務に同行する」
そう、とだけ頷いて、心配そうな兄さんの視線から逃げるようにして私はその場を離れた。
兄さんは強い、ほかとは比べ物にならないくらいに。だからこそCP0総監の座に着いている訳だし、ついた通り名は殺戮兵器。
兄さんにピッタリで、威圧感のある最高戦力としては最高の通り名だと思う。
そんな兄さんを私は誇りに思うし、きっと兄さんだって私を自慢の妹と思ってくれていると信じている。
それであっても、大人たちの目は厳しかった。
外に出れば兄と比べられ、卑下される毎日だった。辛くないと言えば嘘になる、悔しくないと言えば嘘になる、認められたいと言えば、本音である。
ずっと認められたかった、ロブ・ルッチの妹ではなく、ロブ・A単体として、兄を支えたかった。
「＿＿へぇ、お前も中々強みがあんじゃねぇか」
「……誰？」
「あ？ルッチのやつ話してねぇのかよ…」
「兄さん…？もしかして、貴方がスパンダムさん？」
「おっ！知ってるじゃねぇか！なーんだ、アイツもなんだかんだ…」
「あの馬鹿って言われてるよ」
「っておい！！！俺一応上司だが！？」
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作者名：Strawberry | 作成日時：2023年3月12日 0時
