検索窓
今日:9 hit、昨日:0 hit、合計:76,970 hit

じゅうはち ページ18

「おい!」


「…あれれぇ、来たじゃん」




胸ぐらを掴みあい、ガンを飛ばしあっていたAと三橋、Aが惚けたような声を上げたことによって2人の手の力が緩んだ





「おっせぇんだよこの野郎!!!」



「アンタすぐ人にあたるのやめなヨ」




「俺はなぁ…俺の仲間やった千葉の田舎モンが許せねぇんだよ!!」




その言葉にAは首を傾げた


「ア?何の話?」



「…俺とタイマンしろ

俺はお前らをぶっ飛ばして、仲間の仇を取る」



男の顔は本気だ、本気でこちらとタイマンをはろうと言うのだ
Aが口角を上げ、受けて立とうとした時



「タイマンなら俺が受けてやるぜ

仲間やられてなんも出来ねぇで苛立ってたのは俺も同じだ。テメェは俺がぶっ倒す」




横で三橋が伊藤の目の前で手を振り、伊藤くーん?と声をかけるが伊藤はそれを無視する



「…はい、伊藤くんに預けマース」


「ちぇっ、やるからには潰せよ伊藤」




Aと三橋が一歩下がると同時に伊藤が数歩前へとあゆみ出た




「…!へへっ、まじかよ…いいじゃねぇか…」



伊藤のやる気に満ちた顔を見て男は少し嬉しそうに鼻を擦った
元々卑怯な手が嫌いなこの男、伊藤のその精神に少し揺らいだのである



「ぶっ殺してやるぜ!!」




その言葉をスタートとして2人のタイマンが始まった
Aと三橋は眉を顰めてそれを見つめる
結果は一目瞭然、伊藤の勝ちであった。

数分後、挑んできた男は物の見事にボコボコにされ、大の字で倒れていた





「どうだ、これで気が済んだか」

「かっこよく言っても髪が普通だもんネ…」

三橋にぼそっと耳打ちをしたA、三橋は少し肩を揺らして声も出さずに笑い出す



倒れた男はうっすらと目を開き、伊藤を見つめた



「なんだ…つえぇんだなァ…普通の髪型してるくせに……」


追い打ちをかけるように告げられた言葉に伊藤は「普通って言うな!!」と怒り、Aはははっ、と軽く笑った


「…言っとくけどな、千葉のツッパリは悪いやつばっかりじゃねぇぞ」




そう告げた伊藤は静かにその場をあとにした
それに続いて三橋もその場を去ろうと歩き出す。
しかしAはその場に佇み、男を見つめた




「…アンタ、あの紅野とか言うのとつるむの、似合ってねぇナ。」


どっちかと言うとお前は伊藤チャンタイプ。とAは男の傍らにしゃがみこんで告げた



「あぁ…もう辞めるさ…バカみてぇだよなぁ……



スッキリしたぜ…」



Aはその言葉に満足気に笑い、その場をあとにするのであった

じゅうきゅう→←じゅうなな



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (64 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
248人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

.*桜餅*.@柿の種軍団_副団長(プロフ) - 面白いです!作者様のペースで良いので更新待ってます! (2020年9月7日 18時) (レス) id: 8cd8f5d021 (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - 夢主と中野誠(アニメの方にしか居ない人だけど)が付き合ってる設定の小説も書いて欲しいです (2020年7月23日 7時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Strawberry | 作成日時:2020年7月22日 7時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。