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じゅうろく ページ16

「…アタシらにも譲れない理由ってモンがあるんだヨ

ウチの佐川と、勝俊くんがやられた
それにアタシ自身も借りがある」



「……へぇ、譲らねぇなら…テメェここで立てねぇようにしてやろうか?」



「ふん、上とぅ…「お譲りしますっ!!」オイコラ三橋ィ!」


Aは己の言葉を遮られたことにより眉間にシワを寄せる
相良もつまらなそうに眉をしかめた




「…とにかく、今回は開久のメンツが掛かってる

テメェら絶対手ェ出すんじゃねぇぞ」


「はいっ!!よろしくお願いしますっ!!」




三橋はそう言って綺麗に礼をしてみせた
Aはそんな三橋を睨みつける


「高村ァ、次は叩くぜェ」


「上等だヨ、猛くん」



相良の狂犬じみた顔に伊藤はひくりと口角を上げる
きっと振り返ったら同じような顔をしたAがいるのだろうと振り返るのはやめて置いた


「行くぞ」



「失礼しますっ!」




開久を見送ったあと、伊藤が三橋に掴みかかる



「三橋テメェ…」


「役立つ兵隊じゃんか…あいつらに血眼になって探させてぇの、みつけたとこをドォンだ」


「…へぇ、バカの三橋にしてはいい案だネ」


「…わァったよ!」





三橋は上機嫌で歩き、伊藤は納得できないとでも言いたげな表情で路地裏を抜けるために歩き出した



「いちおー救急車呼んどいたからねぇ」



財布からピロっとお金を出して男の前に置く
そして倍で返せよォ、と告げてから踵を返し三橋の伊藤の元へ向かった




「お前…意外と良い奴だな」


「バカ、あれを倍にさせるために扱き使うのがいいんでしょ」




お金には困ってねぇし、とAは財布をカバンにしまい込んだ



「なにっ!?お前もボンボンか!!」


「チゲーよ、無駄なもんなんも買ってねぇから余ってんの」


「へぇ、節約家なんだな」



欲しいもんがねぇだけ、とAはつまらなそうに告げるのであった

じゅうなな→←じゅうご



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.*桜餅*.@柿の種軍団_副団長(プロフ) - 面白いです!作者様のペースで良いので更新待ってます! (2020年9月7日 18時) (レス) id: 8cd8f5d021 (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - 夢主と中野誠(アニメの方にしか居ない人だけど)が付き合ってる設定の小説も書いて欲しいです (2020年7月23日 7時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Strawberry | 作成日時:2020年7月22日 7時

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