【ﾜﾝﾋﾟｰｽ】まぁ姪と甥が可愛いからなんでもいいかな (ページ37)

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余談だけどペアのイメソンもたまに書くから見てねみんな◇

「可愛いわねぇ、ルッチ」
「姉さん、俺もういい歳だぞ」
「ううん、弟ってのはいつまでも可愛く見えるもんよ。カクだってカリファだって、みんな可愛いじゃない」
「まぁあいつらは若いし…」

そんなこと問題じゃないのよ。とAはルッチの頬をふに、とつついて見せた。Aにしか分からない微量の変化、ルッチは昔から姉に部が悪くなると頬をふくらませる可愛らしいくせがあった。

「またほっぺた膨らんでる」
「…可愛いのは姉さんの方だろう」

はぁ、とため息をついたルッチがAの手を掴み、そのまま勢でベッドにふたりして倒れこんだ。ギシギシとベッドがあまりの勢いに悲鳴をあげるがルッチはそんなことも気にせず、昔より小さくなってしまった姉を体いっぱいに抱き込んで息を吸う。

「…A姉さん」
「なぁに、ルッチ」

Aはのそのそとルッチの腕の中を動き、ぱっと顔を出し、ルッチの背中に手を回した。
優しく背を撫でられる、ルッチは13歳の頃熱を持つ背中に耐えきれず魘されたあの日を思い出した。
あの日もAは突然現れ、うなされるルッチをまるで魔法のように優しく、穏やかにねむせたのである。

「あぁ…姉さんの手はいつだって暖かいな」
「ふふ、だって私はお姉ちゃんですもの、寒くて凍える弟を助けられるのは私だけよ」

Aはくふくふと笑いながらもう一度だけ身をひねり、今度はルッチが下、Aが上になってベッドに寝転んだ。
Aは大人しくしているルッチの頭を抱き込み、己と同じ黒髪を優しく梳いた。

「そうかもしれないな」
「ルッチ、誰もがあなたを悪としても、私はずぅっとあなたの味方よ。」

あなたの正義を信じているの。とAはルッチの髪の毛にそわせていた手を止めた。
すぅ、とルッチの頭の上から規則正しい寝息が聞こえる。ルッチはまた小さく溜息をつき、少しだけ頭を動かしてAを盗みみた。

「…またか……(…そのまま寝てる)」

まぁどちらも病人なのに間違いは無いし、ここで寝ていたって誰も文句は言わないだろう。ルッチと言えどまだ戦いの疲れは癒えていない、愛しい姉の腕の中、ルッチも静かに夢の世界へと落ちていくのであった。