【ﾜﾝﾋﾟｰｽ】まぁ姪と甥が可愛いからなんでもいいかな (ページ23)

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Aはそう言って俺の頬をその白い手で包み込み、優しく笑った。なるほど、この笑顔はあの身内に向けられる笑顔と同じか。
こんなとこあのロブ・ルッチに見られたら俺殺されるかも、と思いながらAの翡翠を見つめ返す。

「…はは、可愛いなお前」
「可愛くないです」
「いや、可愛い女だよ、お前は」
「……好きです、スパンダムさん。私をあなたの唯一でいさせてください」

よくそんなクサイこと言えるなぁお前、でもまぁ。と俺は口を開いた。

「俺もお前のこと、離したくない」

俺がそう返した瞬間、どんっ、と体に強い衝撃が走った。なんだ！？と思えばAが勢いよく抱きついてきただけだった。しかもこの勢いなら加減されてる自分の女に手加減される俺って…なんて気持ちにもなるが、まぁAの場合規格外だから無視だ。

「あぁ、ああ…！やっと貴方の傍に居られる…！」
「元々居ただろ」
「あれは上司部下の関係です、こんなこと出来ない」

俺にぎゅうぎゅうと抱きつきながら音符でも飛ばしそうな勢いのAに俺はため息をついた。
本命とはこういうタイプか、可愛い。と頭の中で思ってしまい、俺は首を振る。
いやいや！可愛い？今までこいつに可愛いとか思ったことあるか？確かに顔は千年に一度くらいの美人だが、

「……キスしても」
「いちいち聞くなよ」
「！」

Aは何かを噛み締めるような顔をしてから俺の上に覆い被さるようにして俺の瞳を見つめた。
Aの黒髪がカーテンのようになって、なんだかいけないことをしている気分だ、今更だろうけれど。Aの翡翠が閉じられ、ゆっくりとその美しい顔が俺に近づく。まつ毛も長いし鼻は高い、眉はしっかりとしていて唇は分厚くてセクシーだし頬には血色がほんのりあって可愛らしい。あげればキリがないほど整った顔の完璧女が俺とキスしてるなんて、俺をバカにしたヤツらはどう思うだろうか。なんだか面白くなってふっ、と笑う。
すると唇をAに塞がれる。さっき見ていた分厚くてぷるっとした唇だ、もう少しだけそれに触れたくて、離れようとするAの頭をつかんで唇の間に舌を割り込ませる。
Aの驚く気配を感じてまた笑えてきてしまった、だってお前、俺とこういうことしたいって意味で好きなんだよな？

Aに弱々しく胸を叩かれて俺はやっと唇を離してやる、離れていってやっと新鮮に写ったAの顔は真っ赤に茹で上がっていて、肩で息をしながら蕩けた瞳で俺を見つめた。

その後はAが俺の足枷を外して、そのままベッドにもつれ込んだってわけである。