【onepiece】俺の姉がろくでもない男と結婚した話 (ページ41)

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Aは想像していたよりも素直に、嬉しそうな顔で俺を見つめていた。なんだか違和感を感じた気もするがまぁこれでこの最終兵器は俺のものになるわけだ。それなら俺の身くらい差し出したって構わねぇだろう

「あぁ、お前と付き合ってやるよ。A」

なんて思っていた数年後、あいつは麦わらのルフィに敗れた。何故だ、なぜ？Aの実力ならあんなガキに負けるはずがない。なぜ俺の最強があんなルーキーに負けるのだ！？

失望、焦り、絶望。それら全てが俺の頭の中を駆け巡り、気づいた時にはあいつらに罪をなすり付け、政府を追わせた。だってお前らが悪いんだろう、プルトンの設計図を持ち帰ることも出来ず、ルーキーに負け、俺の元へも帰ってこないのだから。

しかしその数週間後、俺の元に一本の電話が入る。
それは慣れ親しんだ元恋人の声で、酷く掠れた声だった。

「いずれ、必ず貴女の元へ戻ります」

それはまさに死刑宣告だったと思う、俺は必死に親父にお願いし、あいつらに向けて抹殺命令を出した。
ふざけるな、ふざけるなふざけるな！！なんでお前が俺を殺しにくるんだ？お前は俺を好きなんだろう、俺が大切なんだろう。
やっぱりあの男もいつもと同じだった！！俺(私)の力が無くなればもう用済みなのだ、もうこんな女はいらないと酷く捨てるのだ！！！

それからは毎日怯えながら過ごした、いつあの男が私を殺しにくるか分からないから。夜だってまともに眠れなかった。

「ただいま戻りました、元長官」
「ヒッ…！！」

ドアに男が佇んでいた。心做しか唸り声が聞こえてくる気がして私は布団を力強く掴んだ。
止まってくれ、そのまま帰ってくれ。私のことを忘れてくれ。と強く願うがその願いはもちろん叶う訳もなく、男はゆっくりとゆっくりとこちらへ歩いてくる
終わった、こんなところで死ぬのか、嫌だ。お前のことは少し信じてたんだ、だから身体だって許したし、多少のおいたも許してやっていた。

「元長官」
「…ッ」
「よく帰ったとは、言ってくれないんですか。」
「……ぇ？」

いつもみたい褒めてくれないんですか。とAが私を見下ろしながらそういう。
何言ってんだこいつ、と思いながらその目を見つめ返すとまるで捨てられた子猫みたいな目をした男がいて。

「……なんて顔、してるんだよ」
「貴女が、俺を捨てるから」

そういえば昔もこんな顔のこいつを見た気がする。いつだっただろうか