【onepiece】俺の姉がろくでもない男と結婚した話 (ページ40)

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サラダページ40

パンダに「こんな私でいいの？」って言わせたいだけ

◇

ロブ・A 35歳男 220cm
ネコネコの実モデル幻獣種・白虎
世界政府最強の殺戮兵器 7000道力
スラリと長い手足に整った顔老いを知らない艶のある黒髪とその包容力

俺に求婚してくる馬鹿な猫はこんな男、まぁ文字に表してみればそれはそれは素敵すぎる男なんだろう。
戦ってる時のこの男はそれはもう美しいし、守神をモデルとする実なだけはあると毎度感心してしまう。
そして妹に同じく殺戮兵器と呼ばれるロブ・ルッチを持ち、グアンハオ出身の人間からは兄と慕われている
そんな人間が俺を好きだなんて誰が信じるだろう、顔は数年前の事件で歪み、矯正器具をつけなきゃまともに生活できない、自分で言うのも悲しい話だが性格だっていいほうじゃねぇ、ありがたいことに身体付きだけは随分と女らしいものになったがそれも俺の出世には障害として残る。

そもそも顔にパンダのような痣の残る俺は嫁ぐことを早々に諦め、出世を第一に生きてきた。
だからそりゃ欲にまみれた男はよくよってくるし、それを追い払わせていたのもAだった。
だから余計俺が男に対してどんな感情を持っているかも分かっているはずなのに。はずなのに、だ。

「見合い？どうしてですか」
「お前もいい歳だろ、そろそろ女でも見積もった方がいいんじゃねぇの？」

そう、そうだ。俺が気を使ってアイツに見合い話を持ってきてやった時。
この美丈夫をほかの女に渡すのは心がモヤッとする気もしたがこいつがガキ作って同じように育てればきっとそれも俺の使える武器になる。

しかしAは眉間に皺を寄せながら首をかしげ、俺の方に歩み寄ってきた。

「……何？」
「俺は貴女が好きなので、見合いはお断りしてください」
「…え？何？なんて言った？」
「ですから、俺が好きなのは貴女なので」
「は！！！？」

なんでもないようなふうにそういったA、しかしまぁその思惑は俺だってわかるぜ。俺という上司に取り入ってこの男も他の男と同じように昇格を狙っているのだろう。
しかし他の男と違うのはこいつの強さ、そして幼い頃から見てやっているから多少は融通が効くというところだ。
ここまでをものの数秒で考え、俺は仮面をつけたように笑いながら顔を上げた。

「…じゃあ付き合うか？」
「……はい？」
「俺と付き合うかって聞いてんだ、俺のことが好きなんだろう？」
「…本当ですか」