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婚約者 ページ36

スパンダに婚約者がいた話!!!




「婚約者、ですか」
「そ、親父が勝手に持ってきたやつだけどな」
「…失礼します」

え、もう?なんて呟いた上官を無視し、Aは部屋を後にした。まぁそりゃあの過保護な父親なら勝手に婚約者くらい作るのだろうか、親も子もCP9長官を務めてるわけだし、そりゃそうなのだろうか。
Aは悶々と思いながらぼうっと歩いていた。向かう先はもちろん自室だ。

「……はぁ」
「お、Aじゃないか?どうしたんじゃそんな顔して」
「…カク、お姉様の失恋祝いでもしてちょうだい…」
「え!!?失恋したんか!?アイツに!?」
「婚約者居るって……」
「……そんなの失恋してないようなもんじゃ、気にするな」

はぁ、ともう一度ため息をついたA、遠い目をしたカク。二人の間にたったった!と走る音が鳴り響いた。
Aがそちらに目を向ければそこに居たのは可愛らしい顔にフリフリのドレスを着たまるで童話のお姫様のような女。

「そちらの方、スパンダム様をご存知で?」
「!!…えぇ、あちらの部屋に」
「あらそう?」

そうとだけ言って女はまた走り出してしまった。きっとそれだけ会いたかったのだろうし、向こうもなんだか気合い入っていたし、とAはさらに肩を落とした。

「……可愛らしい方ね…」
「そんなに落ち込むな!Aの方が100倍美人じゃから!」
「うん…ごめんねカク」

私ってばスパンダムさんのことになるといつもこうで…ともう一度落ち込み出したA。これは自分じゃ励ましきれない、とそこにまた運良く通りかかったのはAの幼なじみのジャブラであった。

「あ?なんでまたそんなにブッサイクな顔してんだよ」
「ブスですって…?……はぁ」
「馬鹿ジャブラ!!今Aは本気で落ち込み中じゃぞ!!」
「げ、……あぁ、あの令嬢が原因か?」

ジャブラが首を傾げればAの気配がさらに重くなった。それを感じとってジャブラが肩をすくめる

「あー、こいつは預かっから。なんか聞かれたら俺とデートって伝えてくれ」
「気持ち悪…」
「テメェ変なとこだけ拾ってんじゃねぇ!!」
「……わ、わかったが…長官にもそう伝えていいのか?」
「おう、いいぜ」

そうとだけ返事をしてジャブラはAのことを小脇に抱えてそのまま歩き出した。
Aは珍しくも抵抗することなくジャブラにいいようにされていた。
カクはその後ろ姿を見つめながら少し前にも似たようなことがあったのを思い出した

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矢車菊(プロフ) - 初めてスパンダム夢見ました!夢主ちゃん可愛いし、スパンダムかっこいいし、ルッチシスコンだし()で面白いです!無理しない程度で更新頑張ってください😍 (2022年12月14日 17時) (レス) id: 0b94572497 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Strawberry | 作成日時:2022年12月8日 23時

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