【onepiece】俺の姉がろくでもない男と結婚した話 (ページ21)

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そんなに珍しいか、殺戮兵器をこき使う男が。
私は軽く頭を下げ、そのまま部屋を後にした。
スパンダムさんはまだ24歳なわけだし、そういう方面から怒りも買うのか？…いやでも、あの態度は主管なんだからおかしくもないだろう。

スパンダムさんからの司令通り、私は実の母親とルッチの父親を殺しに向かった。だって私だけならまだしも、ルッチのことまで利用して、傷つけて、挙句の果てには殺そうとしたのだもの。それさえなければ私は貴方達をなんとも思っていなかったのに。

「A…？ど、どうして？どうしてあなたが」
「失礼、任務内容は機密情報ですから」
「っそんな、私はあなたの母親よ！？ね？母さんを助けてちょうだい、A」
「ふ、…ふふふ、あははは！！冗談も大概にして頂きたい、私の肉親はルッチただ一人です。貴方は私の親でもなんでもありません。政府(あの人)にとっての足枷でしかないのですよ」

私はそう言って笑った。女は心底脅え切った顔で私のことを見つめていた
ああ面白い、前まであれほど私のことを罵っていた女が今は私に命乞いをしている！！なんて心地いい気分だろう、人の歪んだ顔とはこれほどまでに良いものだったのか！！

「ふふ、さようなら、”お母様”？」
「ひ、やめ……ッ！！！」

血は随分と汚い色をしていた。私はその物体から興味がなくなって直ぐにその家を後にした。処理は他のものがやってくれるらしい、まぁサイファーポールというのはそういう組織だから。

「…父親の方はどうしようかな」

スパンダムさんの利になるなら殺すけど、利にならないならどうなろうと構わない、ルッチが生まれたのはまぁあの男のおかげみたいなところもあるし。と私は踵を帰した

要は面倒くさかったのだ、そんなものに割く時間が勿体ないだろう。というか政府に目を向けられたら私が殺さずとも世界に殺されるのもそう遠くはないだろうし

「帰る、主管にもそう伝えて」

電伝虫にそう言い放って私は船へ乗り込んだ。ルッチは元気だろうか、というかちゃんとご飯食べられてるんだろうか、なんだか不安なことが沢山だ。せめてルッチが独り立ちできるようにはしないと
世界政府に使い古されてそのまま、なんてことあったらきっと私は私じゃいられないから