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◇
「……ふん、私は…任務に失敗した身…もう、生きては居られない。」
黒髪がうっとおしくて切り捨てたのを思い出す。むかしスパンダムが褒めてくれたからと律儀に伸ばしていたのに、Aは少しだけ悲しそうに息を吐いた。
「……麦わら」
「なんだ？」
「さっさと逃げろ、バスターコールを甘く見ない方がいい」
死ぬぞ、と。そう言うだけ言ってから脱力して目を閉じるA、そしてムッとした顔を向けるルフィ。
構図的には理解不能だろう、なぜ麦わらのルフィは敵である兵器の心配をしているのか、と。
「おまえはどーすんだ？」
「……はぁ、さっきも言ったはずだ。私はここで死ぬ、あの方もそれを望んでいたんだから。」
思い出されるのは、バスターコールを押される少し前。
「＿＿俺の兵器に告ぐ！麦わらのルフィを相打ちになってでも、なんとしてでも殺せ！例えお前が死んでも、だ！！」
ふと脳裏に蘇る長官の姿、Aは何故か安堵したように肩の力を抜いて目の前に鎮座する”死”に目を向けた。
「…俺はそういう考え、好きじゃねぇ」
そう言われたかと思ったらAの体がなぜだか宙に浮いた。なんだ、と思った時には既に遅い、ルフィが何故か走り出し、後ろを向いていたせいか倒れていた弟が悲痛な表情でこちらに手を伸ばしているのが見えた
「＿＿＿いかないで、ねえさん」
「るっち、……あぁ、まって、まってむぎわら。たのむ、おとうとがたおれてるんだ」
Aも手を伸ばす、そうだ。大切なものはもうひとつここにあったじゃないか。
ルフィはそれを気づいたようににしし、と笑い、Aの体をルッチの傍に下ろした。
「お前よォ、勝手にひとりになんなよな！大事なヤツだってまだ生きてんだろ？」
「……ふは、ガキのくせに。…次は捕まえる、麦わらのルフィ」
「おう！なんなら仲間になってもいいぞ！お前には世話んなったしなにより強ぇし！ネコだし！」
「虎って言ってるだろ…もういいから行きな、また会おう麦わら」
私が生きているかはさておき、とAは笑い、体を起こしてルフィの姿を見つめた。
今度は楽しそうな顔をしたルフィは今度こそ踵を帰し、A達を振り返ることもなく去っていった。
強く、純粋な海賊だとAはその後ろ姿を見つめていた。
「……ルッチ、起きてる？」
「…喋るくらいなら……」
「じゃ、逃げよっか」
ある程度たちあがれるようにまでなったAが自分より一回りは大きいはずのルッチの体をかつぎ上げる。
普段のことなのか、ルッチは抵抗せずにAに大人しく担がれていた。
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Strawberry(プロフ) - ムムさん» ありがとうございます！そうなんですめちゃくちゃにマイナーなんですよもうパンダの嫌われ具合無くせるようなくせ強夢主が居ればいいかなってルチ姉出来ました…更新頑張ります！ (2022年10月12日 7時) (
レス) id: ea9e40fa3e (このIDを非表示/違反報告)
ムム(プロフ) - スパンダムは超嫌いだけどマイナーすぎるから逆に気になって読んでみたらすごい面白かったです…夢主ちゃんの愛が押し潰す勢いで重くて最高です！！！更新楽しみにしてます！！！ (2022年10月12日 5時) (レス) @page40 id: 24f0804e56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Strawberry | 作成日時：2022年9月19日 15時
