第佰参拾玖話:皮膚 ページ30
(何の匂い…そういえば傷が……止血…)
Aは火の香りではっ、と目が覚めた
先に目覚めていたらしい冨岡が刀を火で炙っていたのである
Aはその様子に首を傾げるもすぐさまその意図に気づいて私もやります!と叫んだ
「!…目が覚めたか…お前が1番重症だから心配したぞ」
「わぁっ!義勇さんが心配だなんて珍しい…」
そう言うと冨岡は心外!と言ったようにAを見つめる
いつも通りの様子にAはくすりと微笑み、己の刀を火に当てた
傷口を焼いて血を止めるためである
するとその匂いでか炭治郎も目を覚ました
そしてAと冨岡を見て首をかしげて刃こぼれですか?と尋ねる
「止血しても血が止まらない
傷を焼く」
「私も同じく、これが一番手っ取り早いからね」
二人の言葉に炭治郎は「えっ…」と冷や汗を流して固まった
「お前の左上腕の傷も止血しているがまだ出血が止まらなければ焼くから
脱いでこっちに来い」
「はっ…はい」
炭治郎はそう言われて左上腕をきゅっと握りしめた
Aに他に異常は?と聞かれて炭治郎は焦ったように「打撲!だけ!」と叫んだ
「敵襲に備えて注意を怠るな」
「はいっ!」
冨岡の真剣な顔付きにAと炭治郎に緊張が走った
これは最後の戦いであるのだ、ここであの鬼を食い止めなければ日本はこの後も鬼に脅かされながら生きねばならない
「わかっていると思うがこの戦いは序盤だ
最終目標は無惨。しかし次また上弦と戦うことになるかもしれない」
「はい!気を引き締めていきます!」
「もちろん…」
Aは血に濡れた右手をきつく握りしめて弟のことを考えた
きっと、きっと私が助けるから。仇を打つから。と
「カァァァッ!シノブ!カナヲ!伊之助!三名ニヨリ!!上弦ノ弐撃破!!撃破ァァ!!」
その言葉に三人が目を見開き炭治郎の鴉を見つめる
炭治郎は焦りながらもしのぶさんと伊之助とカナヲは無事なのかと問いかける
「ナントカァァ!!シノブモ重症デハアルガ生キテイル!!」
【しのぶも無事】の言葉にAは深く深く息を吐いた
しかしあの怪我ではもう戦線離脱は免れないであろうためAはまた顔をゆがめた
しかしこれは凄い、勝ち数が徐々に上がっている。Aと炭治郎はその事実に胸の鼓動を早める
「打倒……無惨ッ!」
Aはまた刀を強く強く握りしめ、敵のことを思い歯を食いしばらせた
417人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まゆゆ - ほんとに好きなな作品です!応援しています! (2021年1月23日 4時) (レス) id: b7969430ca (このIDを非表示/違反報告)
えみぃ - 面白いですね (2020年11月2日 19時) (レス) id: 742aa17169 (このIDを非表示/違反報告)
毬莉 - めちゃ好きです!もう継国兄弟最高!こんな作品を作ってくれてありがとうございます。これからも頑張って更新してください! (2020年10月25日 22時) (レス) id: 6812348321 (このIDを非表示/違反報告)
黒豆粉 - めっちゃ好きです!更新待ってます! (2020年10月17日 14時) (レス) id: a216a85358 (このIDを非表示/違反報告)
凛 - 更新待ってます(●´ω`●) (2020年9月20日 11時) (レス) id: 57de6b4ac5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Strawberry | 作成日時:2020年4月7日 3時