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「……よしっ、塗り終わったわ」
「ありがとうLily!自分じゃ塗れないからどうしようかと思っていたの!」
「…これはLuciferに伝えたの?天使に取られたと」
「……いいえまだ、あの人に更なる重荷を背負わせるのは嫌で…。」
「……そう、なら秘密にしておくといいわ。私がこんなに怒りを抑えられないんですもの、あの人はきっと天国を破滅に追い込もうとするわよ」
愛おしそうに目を細めてMephistoの頬を撫でたLilithと、Lilithからの視線に気づくことなく上着を羽織り、こくこくと小さく頷くMephisto。
まるで人形のような天使様、LilithはMephistoのことをいたく気に入っていた。
支配に囚われたAdamにやるくらいならば、己のものにしてしまえと思うほどには。
「そうですわね!分かりましたわ、このことはLilyとの秘密に致します!」
「ふふ、そうね。私とMephyの秘密ね」
そうとだけ言ってLilithのベッドから降りようとしたMephistoを、Lilithはぐいっと引き寄せてベッドに押し倒した。
そしてそのまま自分も布団に潜り込み、シルク生地のベッドに二人で潜り込む。
エデンにいたLilithを励まし、姿を見せていたのはLuciferだけでは無かったのだ。
「Lilyにはなにかお礼をしなくちゃ」
「…あら、なら歌を歌ってちょうだいMephy。私を励まそうと歌っていた、あの歌を」
「……そんなことでいいんですの?なんだか気恥ずかしいわ…」
「いいのよ、お願いMephy」
Lilithにそう言われて抱きしめられてしまえば、小さなMephistoはその腕から出ることは出来ないし、歌を歌えという願いを断ることもできやしない。
Mephistoは恥ずかしそうに目を逸らしながらも、Lilithの体に手を回し返し、小さく口を開いて歌詞を紡ぎはじめた。
「〜♪〜〜♪」
「……」
うつらうつらと眠気が誘ってくる。Luciferに見られたら嫉妬されそうではあるが、Lilithはもうこれ以上眠気に抗う気はなかった。うでのなかの小さな天使様を抱きしめ、Lilithは眠りの世界へと旅立つのだった。
「……あれ?なんかナチュラルにLilyと寝てしまいましたわ…まぁ、エデンにいる頃もそうでしたものね…」
···
Lilith→私の天使様/Luciferの親友/“私の”可愛いMephy/LuciferやAdamとはまた違う独占欲を持ってる/幼なじみのLuciferより私を選んだって!!?
Mephisto→Adamの最初の奥さんでLuciferの溺愛相手/美しい女の人/わたくしのために怒ってくださってる!優しい!/警戒はゼロ/LuciferよりLilithを選んだのは妻がいる男に頼むのは良くないと思ったから
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匿名 - ああ〜っ!!!!推しが今日も尊い〜っ!!!!貴方様の作品が私の生きる糧……、推しの供給少なすぎる中での癒しです……。 (3月16日 21時) (レス) id: 0e669f45e3 (このIDを非表示/違反報告)
ふりこ(プロフ) - ぬこさん» そのお言葉すっごく嬉しいです〜!!皆様に楽しんで分かりやすく読んでもらえるのが一番なのでこれからも精進します!二回もコメント嬉しいですありがとうございます! (3月6日 20時) (レス) id: ea9e40fa3e (このIDを非表示/違反報告)
ふりこ(プロフ) - もなさん» わーんありがとうございますー!!一応区切りは着きましたがいかがだったでしょうか!?まだ続く予定なのでこれからもよろしくお願いします! (3月6日 20時) (レス) id: ea9e40fa3e (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ - 更新お疲れ様です!いつも楽しく見させていただいてます😊 過去話とても楽しみです♪応援しています。 (3月6日 19時) (レス) @page25 id: 6dcb98b8f2 (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ - この作品に出会えてとても嬉しいです!凄く面白いです。物語の描き方が丁寧で、想像しやすいです!😆 (3月3日 16時) (レス) @page14 id: 6dcb98b8f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふりこ | 作成日時:2024年2月23日 16時