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『ｸﾞｽﾝ……ｸﾞｽｯ……』
BH 「っ…………」
2人で並んで見るドラマ
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大好きな登場人物であった1人の皇子の最期に
涙を抑えきれないべっちゃんと
その亡くなった皇子の夫人の最期に鼻水を垂らす私
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BH「もう俺このドラマ観ない……」
『スンドクゥウウウッ………』
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べっちゃんが充血した目で隣の私に体を向けた
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あのさ、って言いかけては顔を曇らして口をつぐむべっちゃん
聞き返しても「なんでもない……」って
絶対何でもなくないじゃんその顔
『もう、なんなのよ……』
ムッとした私はテレビを消してべっちゃんに向き合う
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BH 「Aちゃん、怒らない？」
まるであの皇子のように、
上目遣いでこちらの機嫌を伺うべっちゃん
『怒らないから言ってみてよ……どうしたの？』
べっちゃんはたまに度を超えた冗談を言うから
怒らない、と言いながらも結局私は怒る
きっとべっちゃんも、いつものように私に怒られるのを覚悟して口を開くんだろう
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BH 「もしもの話ね！」
べっちゃんは透けたこぶしを握り締めながら私の目を見て
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BH 「もし俺が死んだらどうする？」
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『……』
べっちゃんはさらに顔を曇らして
BH 「いつもみたいに引っ叩かれた方がマシだよ……」
そう言いながら
静かに涙を流す私の唇をそっと塞いだ
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BH 「今の俺じゃ、キスもできないのか……」
自嘲気味に笑うべっちゃん
分かってたけど、
べっちゃんの唇の柔らかさも温かさも感じない
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『べっちゃんは、死なないでしょ？絶対帰ってくるでしょ？』
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この言葉でべっちゃんを追い詰めても構わない
べっちゃんが帰ってくるならどんな姿になっててもいい
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『もう、急かさないから……何年経ってもいいから、べっちゃんを待ってるから
だからちゃんと目を覚まして
私の元に帰ってきて……』
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BH 「Aちゃん、本当に俺のこと待っててくれる？」
『うん』
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半透明の彼が哀しそうに笑った
続く (更新停止中)
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ユウ(プロフ) - わんこさん» ありがとうございます！！これからもよろしくお願いします！！ (2017年9月7日 17時) (
レス) id: ff92f861f2 (このIDを非表示/違反報告)
わんこ(プロフ) - とても感動してます今 ← 更新するの待ってます！！(>_<) (2017年9月7日 17時) (レス) id: b83f0e914e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユウ
| 作成日時：2017年9月7日 5時
