今日から新人歌手になりまBH「お前なにしてんの」 (ページ41)

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ヒョンソクから折り返しの電話が掛かった

『今どこ？』

MG《三里屯のバーだ。払えない金額になって店から出られないんだけどマジ助けて》

『寝るね』

MG《おま！俺がどんだけストレス溜まってるか！酒に逃げたっていいだﾌﾞﾁｯﾂｰﾂｰ》

『ヒョンソク？』

突然切られた電話に胸騒ぎを覚えた私は財布と携帯を持って部屋を飛び出した

夜の三里屯は昼間と錯覚するほど明るいネオン街だった

『ヒョンソクどこの店いるんだろう…』

店の名前も聞かずに切れてしまった電話

何度掛け直しても電源が切れているようで繋がらない

「お姉さん、綺麗な脚してるね」

短パンを履いていた私の脚を舐めるようにみる男に吐き気を覚えた

「ちょっとあの店で飲もうよ」

目の前の酒臭い男の中国語はなんとなく理解した

『讨厌(嫌です)』

パッと出た中国語はそれだったが
私の答えに気を悪くした男は顔を真っ赤にして掴みかかってきた

『キャァア！！！』

「そんな脚して誘いやがって！！」

何を言われてるのか分からないけど、きっと貶されてる
それよりも私が悲鳴をあげても周りの人々が見て見ぬ振りなのが一番辛かった

「こうされるのを期待してたんだろ？！」

地べたに押し付けられる体

私は泣いて抵抗するも男の力には到底及ばない

私がここまでされても誰も助けてくれないの？

助けて

帰りたい

嫌だ嫌だいやだいやだイヤだイヤだイヤダイヤダ

私は恐怖に身を強張らせ、ついに声も出せなくなった

すると

ｽｯっと私の身体にのしかかっていた男が視界から消えた

え、、、、、？

視界を横にずらすと

TA「这个该死的(このクソ野郎が)」

酔っ払い男の襟首をつかんだタオが立っていた