タイムスリップ【ハイキュー!!】 (ページ5)

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独白ページ5

「及川徹は天才じゃない。努力家だった。見苦しいくらいの努力家だった。容姿だけじゃなくて、アイツは中身もカッコよかった。仲間想いで、本当非の打ち所がない。

岩泉はくそいい奴だった。俺の下らない話にも付き合ってくれたし、単純に優しくて、男前で、多分及川の隣は俺でも花巻でも松川でもなくて岩泉だった。

花巻は少しだけ俺と似ていた。バレーに及川や岩泉ほどの熱を感じなかった。それでもアイツの打つスパイクはカッコいいし、一緒に笑うのは楽しかった。仲間が大好きな奴だった。

松川は大人じゃない。アイツはどこか俺らを達観したところがあったけど、それでもバレーには一生懸命で、俺らの馬鹿みたいな話にも乗ってくるような奴。高校生らしい奴だった。

俺は、俺はそんな四人が大好きだった。アイツらほどバレーにも部活にも思い入れはないけれど、アイツらと共にコートに立てたことが、可愛い後輩に先輩と呼ばれることが嬉しかった。

俺の高校生活はなにも特別なことはない、ありきたりなものだったけれど。けして俺自身が主人公というわけでもなかったけれど。それでも俺はアイツらとバレーをしていた高校3年間が青春の全てで、人生の全て。

後にも先にも、俺はここまで俺に言わせる仲間はいないと思ってるよ」