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それから数日。私の所属は無事？青葉城西へと決まり、初顔合わせもすんだ。
そして今日はどうやら1、2、3年合同の交流会があるらしく、私はニコニコと笑顔を浮かべている及川さん(呼び方は顔合わせの時に正された)に手を引かれている。
「ちょっとAちゃん！そんな気張ってどうするのさ！」
「及川さんがウキウキで私を見せびらかそうとしてるからですけれど」
「いいじゃんか！」
「どこらへんがあ？」
随分と初めの頃と印象が違う。もっと落ち着きのあるイメージだったのだけれど、どうやらそれは少しズレた認識らしい。
及川さん、とすでに口に馴染んだ言葉をため息と共に吐き出した。
グイグイ。と絶えず彼によって引かれる腕。段々と近づいてくる交流会の会場に気がおもいやられた。
「交流会って具体的には何をするんですか？授業まで潰してるわけでしょう、これ」
「交流会って名ばかりのご飯会だよ、毎年。後は後輩の見せあいとか、先生たちがお酒を飲んだりとか。楽しく騒ぎましょーってこと」
「どこかのパーティーみたいですね」
「俺ら生徒は制服だけどね」
及川さんはスーツとか似合いそう。と呑気に思っていると、とうとう目の前に迫った扉を彼は躊躇なく大きな音をたてて開け、沢山の視線が集まった。
「及川さんってヤバイですよね。いろいろ」
普通そっと開けるだろ。自己主張の塊なのかこの人は。まああながち彼の自信や容姿を思えば多少そんな行動に目をつぶることもでき……ないな。
やはり人としてのマナーは大切だ。
「なんだよオイカー君。自分の子見せびらかすみたいに手まで引いて」
「だってうちの子だもんねー！クロちゃん残念でした〜」
「恥ずかしいのでやめてください」
ベロベロバー！とまるで子供のように人を煽る彼に頭を抱える。楽しそうでなによりと思う反面、やはり生徒会長としての威厳をと思わなくもない。
「お前でもその子のことボコボコにしてたじゃん。なあ？えーとっ、劣等生ちゃん」
「悩んだ挙げ句それですか。もしかしなくても失礼な人ですね、先輩」
「悪い悪い。俺は黒尾鉄郎。君は？」
「逆崎Aです。よろしくどうぞ、黒尾さん」
「おー、逆崎ね。これ飲む？」
彼がそう差し出したのは半分ほど減ったオレンジジュース。「初対面の人間に飲みかけ渡しますかね、普通」
「クールだねえ」
ケラケラ、と彼は笑った。
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える(プロフ) - 汐見さん» コメントありがとうございます！賛否ある設定の物語ですが、そう言っていただけて幸いです(*^^*)これからもよろしくお願いいたします (2020年3月1日 11時) (
レス) id: ace072b99e (このIDを非表示/違反報告)
汐見(プロフ) - 初見です！とても面白かったです！更新頑張ってください！ (2020年2月29日 16時) (レス) id: dc0ff62b63 (このIDを非表示/違反報告)
える(プロフ) - 凜乃さん» ありがとうございます！長編の予定ですので、ごゆるりとお付き合いください。わざわざコメントありがとうございました(*^^*) (2019年12月12日 21時) (レス) id: ace072b99e (このIDを非表示/違反報告)
凜乃(プロフ) - 毎回とても楽しみにさせて頂いてます。更新頑張ってください (2019年12月11日 23時) (レス) id: 8218d9be2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：える | 作成日時：2019年12月4日 17時
