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XXV ページ29

七年前に現れた殺人鬼
狐の面で顔を隠し
頭に黒百合の飾りをつけた娘
その娘を”黒百合姫”と呼んだ


「ねぇ」


『…矢っ張り名探偵さんには敵わないか』


使われていない廃トンネルに黒百合姫と
武装探偵社の社員、江戸川乱歩がいた


「それでいいの?」


『勿論ですよ』


「本当に?」


『しつこいですね』


「此処には僕達しかいない。
…本当に、それでいいのか」


『…もう、いいんです。』


乱歩に背を向けていたAは振り向く
…素顔は狐の面に隠されている


『貴方なら判るでしょう?私の正体と
この事件の結末を。…お願い乱歩さん
私を止めないで…。』


「はぁ…馬鹿だな君は」


『止めますか?』


「探偵社員として止めるべきだろうけど
少なくとも僕は止めるつもりは無いよ」


『!…はは…ッ流石だなぁ…ねぇ乱歩さん
私は探偵社もマフィアも他の人も
巻き込みたくない…ふざけてるでしょう?』


「探偵社は保護の為に動いてるし
ポートマフィアは君を排除しようとしてる
君の計画は完璧だ。…君以外はね」


明かりの少ないトンネルで音も無く
二人の声だけが響いている


「何でそこまでするのさ」


『誰かを救う側として死にたいんです
…最後に一度だけでいいから守りたい。
それでもこの手じゃ誰の手もとれない
…だから離すんです。いつもそうしてきた』


「そうか」


『…治に笑われますかね』


「馬鹿だと笑われるかもね
…君の計画もその最後も黙っといてやる。
でも見つかったら自分でどうにかしなよ」


『見つからない様に気を付けます』


自分の横を過ぎる女に最後の言葉を掛ける


「君にその花は似合わないよ」


女は聞こえているのか聞こえないのか
返事をせず立ち去っていった


「…A、君は本当に馬鹿だな」


名探偵に不可能は無い。

だから判ってしまう


黒百合姫が手を掛ける人間の共通点と
全てが終わった後彼女が迎える最後が、


帽子で隠された顔は誰も見る事は出来ない


トンネルの外にはどんよりとした雲が
全てを隠す様に広がり雨が降っていた_









〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

お久しぶりです。
燃え尽き症候群というかスランプというか
すみません。更新が止まっておりました
ありがたい事に沢山の方に見て頂き
何としてでも書き終わらなければ…!と思い
頑張って書いている感じです…笑
これからも不定期更新ではありますが
お待ち頂ければ幸いですm(_ _)m

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暁月臨(プロフ) - 最高です!!!更新待ってます!!頑張って下さい!!! (7月4日 0時) (レス) @page29 id: 59dc159e7e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆずみかん | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2023年2月9日 12時

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