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じゅういちにいちたせばじゅうに ページ13

あの日、如何すれば
如何すれば良かったのか
"全てを知る"私は
何を選択すれば良かったのだろう。


母から情報屋の仕事について学び
父から体術を学び一人前になって
…一番最初の依頼人が鴎外医師だった。


父がマフィアで母が情報屋である私。
鴎外医師がエリスと父親にだけ伝え
他の人間には偽名である
"東雲千咲(しののめちさき)"と名乗り幹部補佐となった


其れが私が18歳の時…所謂黒の時代である


全てを知っていたのに原作を壊すから、
未来では必要だった、なんて。


「Aちゃん」


『……』


「…"千咲"」


『…それで呼ばないで、太宰くん』


太宰「こんな所で考え事かい?」


『"織田作さん"なら聞いてくれるかなって』


太宰くんがこんな所と言った場所、
私達がいるのは織田作之助さんのお墓の前


『あの日…否、もっと前から…
私は選択を間違えてしまった。』


太宰「…あの日の事も見えていた?」


『私に予知能力なんて無いよ。』


太宰「…何に対して後悔してるの」


『鴎外医師からの依頼内容は
仕事が終わるまでポートマフィアとして
力を貸す事。但し情報屋とマフィアの娘
一時的なものだから正体は明かすな、と。』


太宰「森さんはAちゃんの異能も

知っていたんじゃないのかい?」


『途中からね。』


太宰「へぇ…」


『だから正体を伏せさせたの。
"東雲千咲は非異能力者であるが
戦闘能力と頭脳は申し分無い"…って。』


"佐藤A"に何か起きた場合
情報屋として名の知れた母とマフィアの
戦力である父にも何かしらの被害が出る
異能力者であると知っていても
どんな異能か知らなかったから森さんは、



『太宰くんの補佐になったのも
私に異能を使わせない為の予防線』


太宰「…へぇ?」


『…守りたかった。』


太宰「…報酬はなんだったんだい?」


『今後の情報収集の時、組織の壊滅の時、
ポートマフィアの人間を好きに呼べと。』


太宰「Aちゃんの駒にさせたって事か」


『私が依頼を断れば私の命は無かった。
両親を犠牲にしても意味が無いから
断れば私を始末するつもりだったらしいよ』


太宰「…あの人もよくやるよね」


『ねぇ太宰くん』


太宰「なんだい?」


『太宰くんのそういう所、嫌い』


太宰「!…酷いなぁもう」


『判ってる癖に。』


太宰「…だから優しくしているのだよ」


嗚呼…だから嫌い。

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直__nao(プロフ) - コメント失礼します!ゆずみかん様の言い回し等がだざとかちゅやのイケメンが発揮されていて、すごく好きです!応援してます!無理しない程度に頑張ってください(о´∀`о) (2023年1月27日 18時) (レス) @page22 id: 86640c55e0 (このIDを非表示/違反報告)
kaki氷 - 無表情っていう共通点を見つけてやって来ました☆内心が荒れているのを隠す技術高!と思いました!私ならもうすでににやけまくってますね! (2023年1月18日 18時) (レス) @page15 id: 3cc8562ddc (このIDを非表示/違反報告)
日姫(プロフ) - 私この作品好きです!読み返してます! (2022年12月10日 0時) (レス) id: a766ae5d25 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆずみかん | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年11月28日 12時

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