【文スト】歩道橋から足を滑らせただけですが？？

ポートマフィアに来ただけなのに ページ22

目を見張る程の黒



『死を畏れよ…殺しを畏れよ…か
今頃ボロボロだろうなぁ芥川くん』



路地裏を歩き乍ふと考える
皆を守る為…もう守られない為に…
強くならなくちゃ…。



「お姉さん」


『！きょう…か、ちゃん…！』


泉「如何して此処にいるの…？」


『守られてばかりは嫌なの。
誰かを守れる人になりたい…それだけ。』



私はもう元の世界には戻れない
ならどうするか…そんなの決まってる
この世界で生きていく為に…強くならないと。



『今はまだ…私の出る時じゃない
その間に強くなるのよ…皆の為にね』


泉「お姉さんは十分強い」


『人を殺 すと守るは紙一重だと思うの。
あの日…確かに私は3人殺 したわ
それでもまだ足りない…足りないの。』


泉「お姉さん…」


『！』



私に抱き着いてきた鏡花ちゃん
小さくて…今にも壊れそうだ
この身体でどれだけのものを抱えてきたのだろう



泉「お姉さんは強い…そして優しい」


『…有難う』



離れた鏡花ちゃんは歩き出す
どうやら私のやろうとしている事を
止めようとは思わないらしい




『生きて…鏡花ちゃん』


泉「お姉さんも」



こうして別れた私達
今頃国木田さん焦ってるだろうな…。



『さてと…、』









森「やぁAちゃん」


『お久しぶりですね』


エリス「A！如何したの？」


『強くなりたい…だから此処に来た…
そんな曖昧な理由では駄目ですか…？』


森「如何して強くなりたいんだい？」


『仲間の為ですよ』


森「その為ならポートマフィアをも使う…と？」


『ええ、そうですとも。
私がいなくとも問題は解決するでしょうから。
それと…守られるだけは嫌なのです。』


森「君は強さとはなんだと思う？」


『強さ…それ即ち孤独…そう思います』


森「孤独…そうかい」


『強くなればなる程人は届かなくなる
……私はそう思います。』



ｺﾝｺﾝｺﾝ



森｢入りなさい｣


樋口｢失礼します……！貴方は…！｣


芥川｢……｣


森｢丁度いい…芥川君に面倒を見てもらおう｣


樋口｢面倒…？｣


森｢彼女は少しの間ポートマフィアで預かる｣


エリス｢楽しくなるわね！！｣


『…どうかご贔屓に。』



強くならねば…その為ならこの手を汚す事だって
………厭わない。

話していただけなのに→←ふわふわしていただけなのに

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す