8℃ ページ9
〜佐藤side〜
突然スタジオの電気が全て落ちて
真っ暗な空間が広がる
それと同時にAを呼ぶ怜愛ちゃんの声がする
『いや…いやぁぁぁああ!!』
電気が戻ったと同時に響いた悲鳴
そして倒れていくAの身体を咄嗟に支える
「A!!」
怜愛「A!!……駄目だったか…、」
黒羽「怜愛…どういう事?」
怜愛「Aは暗い所が駄目なの」
本人は過去のトラウマって言ってたけど…と
…なんだよトラウマって。
怜愛「最近仕事詰めてたからストレスかなぁ…」
泣きそうな顔をする怜愛ちゃん
黒羽「大丈夫だよ、きっと目を覚ますから」
怜愛「うん…」
茅野「…今日はお開きにしよう。」
怜愛「すみません…」
茅野「君達のせいじゃないよ」
紗雪ちゃんにゆっくり休んでと伝えてと言って
スタジオを出ていった茅野さん
怜愛「マネージャーに連絡してくる」
黒羽「俺飲み物買ってくるよ」
二人は機転が利く…でも俺は…?
何も出来ないじゃん…
怜愛「佐藤くん」
「ん…?」
怜愛「Aの傍にいてあげて」
それだけ言ってスタジオを出た怜愛ちゃん
傍にいてあげて…か。
とりあえず床に寝かせるのは可哀想だから
端にあったソファにAを寝かせる
「A…」
『ん……、』
「A…!」
『りゅ、じ…?』
「うん、流司」
ぼんやりとしてる…
「大丈夫…?」
『だいじょーぶ』
怜愛「!…A」
『怜愛…黒羽さん』
怜愛「大丈夫?」
『うん…多分』
黒羽「これ、水だけど…」
『ありがとうございます…、』
ペットボトルを貰った手が震えている
なんだよ…大丈夫じゃないじゃん
『ごめんなさい…練習中断しちゃった』
怜愛「今日は休みなさいって監督さんが」
『うん…ごめん』
怜愛「もー大丈夫だってばっ」
『うん』
フラフラと立ったAは外出てくると言って
壁をつたい出ていってしまった
怜愛「ありゃ相当参ってるなぁ…」
黒羽「追いかけなくていいの?」
怜愛「多分私が追いかけても駄目だと思う」
黒羽「じゃあ…」
二人は俺を見る
俺に行けってこと…?
怜愛「A佐藤くんに心開いてる」
私には話せない事話してくれると思います
そう言われたら行くしかないじゃん。
俺はAを追いかけた
ゆっくり歩いてたからそう遠くにはいってないはず
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