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〜佐藤side〜



『で、どうしたら私の所に来れるか…だね』



Aが良く来るというお店の個室。
すっと目をつぶり考えた素振りを見せる



『私を作るのは計り知れない程の努力と
周りの環境や人達への感謝だと思う。
完璧を求めるなら努力が必要
それには練習する場所や見てくれる人達が必要』



それとね、と続けるA



『どれだけ役になりきっても忘れない自分らしさ
それが私を作ってる…そう思う。』


「俺は…どうしたらいい?」


『まだ演技をしっかり見てないから何とも言えない
でも自分らしさを大切にしていれば大丈夫。
努力は付き物だし人は着いてくるから』


今以上に努力して俺らしさがあれば…
きっとAの所に行ける



「うん、分かった」


『疑問は解決した?』


「なんとなく」


『そっか』


「…ねぇ、聞いてもいい?」


『ん…?』


「どうしてこの仕事しようと思ったの」


『好きだから』



一瞬ドキッとしたけどAの顔を見ると儚げで
でもどこか嬉しそうな顔をしている



『歌って、踊って、演じて…好きなんだ
自分じゃない自分になるの。
そこにある自分らしさを見つけたくなるから』


「…なんでそんなに自分らしさにこだわるの…?」



そう聞いた途端顔が険しくなるA
でもそれは一瞬だった


『自分を見失うと戻って来れないから…かな』


「……大丈夫」


『……!』


無意識に伸びた手はAの頭を撫でる
自分でもなんでこんな事してるのか分からない



『…ふふっあったかい』



目を細めて微笑む姿はまるで猫だ



『なんか落ち着く』


「そう?それなら良かった」



お酒を飲みながらそんな話をする
のんびりとした空気が流れている



『コラボ、楽しみにしてる』


「沢山話し合いしてたもんね」


『いいもの作りたいからね』



Aのプロ意識は凄い。
今日改めてそう思った



『あ、そうだ。これ、聞いた?』



差し出されたスマホの画面
見るとAのマネージャーからの連絡らしい



「雑誌の…撮影?」


『聞いてないみたいだね』



くすくす笑ったAは仕事の内容を話す
どうやらコラボが決まって双方のリーダー
つまり加州清光とお市の方で撮影をするらしい



『頑張ろうね』


「うん」



俺も、楽しみになってきたかも

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設定タグ:佐藤流司 , 舞台俳優   
作品ジャンル:タレント
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作者名:レイズ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年7月31日 21時

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