4℃ ページ5
〜佐藤side〜
ほんの興味本位だった
どんな芝居をするのか、どんな歌を歌うのか。
『ガラシャ』
怜愛「なに?お市」
『ここから先気をつけた方がいいわ』
怜愛「!……まさかいるの…?」
『ええ…』
その直後敵が現れる
そっからはお市とガラシャの独壇場
まるで舞う様に敵を圧倒し倒していく二人
でも敵の不意打ちによってガラシャが倒れた
『ガラシャ!!……あぁ…あ…ぁ……
……妾の前にひれ伏すが良い
そして我が術をもって粛清してやろうぞ』
人格が変わった…??
そう思わせる演技…普通の人に出来るものじゃない
じゃああの子は……、
『ガラシャ…!!』
怜愛「お市…私は大丈夫」
『どこがよ!!私は…貴方まで失ったら…!!』
涙。
その涙は悲しみの涙。
流しているのはAでありお市だ
惹き込まれて行く演技の数々
何故そんな演技が出来る…??
悲しみの縁に立つ演技…何故…?
『少しだけ…休んでちょうだい
私は貴方の為に…歌を歌うわ、貴方を癒す歌を』
歌はしっとりとしたバラード。
俺達まで浄化される様な澄んだ声が響く。
凄いの一言に尽きる
俺はこの人達と仕事が出来るのか
ありがたい…けど怖く思ってしまう
早まる鼓動を押さえつけ俺は考える
どうしたら同じ所まで行けるのか
同じレベルまで上がれるのか
答えは出ないままライブは終わった
『流司来てくれてありがとう』
「すげぇ良かった」
怜愛「Aー打ち上げ行く??」
『んー今日はパス』
俺を一瞬見たAは行かないとの返事をする
怜愛「おっけーゆっくり休んでね〜!!」
『怜愛もね』
怜愛ちゃんのいなくなった廊下
俺の方を向いたA
『どうだった…?』
「なんて言ったら良いかわかんないけど凄かった」
『そっか、嬉しい』
ふにゃりと笑うA。可愛い
…さっきの疑問、ぶつけたら答えてくれるかな
「ねぇA」
『ん?』
「どうしたらAと同じレベルまで上がれる?」
『……努力と感謝と自分らしさ。』
「努力と感謝と…自分らしさ…、」
『…飲み行こうか、一緒に考えてあげる』
着替えて来るから外で待ってて
そう言って歩いていったA
努力と感謝と自分らしさ…か
Aは一体どんな事を考えているのだろう
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