24℃ ページ25
〜佐藤side〜
すぅ…と寝息をたてて眠るA。
眠る顔さえも様になっている
「かわいい」
きっとカンパニーの奴らは分かってくれる
でもAの父や俺らのファンは?
認めてくれなかったら…??
なんでAはあんなにも強いんだろう
『ん……流司……寝れないの……?』
考え事をしながらAの頭を撫でていたせいで
Aを起こしてしまったらしい
「あ…ごめん起こした?」
『んーん。……だいじょーぶだよ』
寝ぼけてる…?
今なら…聞けるのかな。
「なんで、そんなにAは強いの…?」
『私は弱いよ……誰よりも。
それでも応援してくれる人がいるから頑張れる
それだけで充分なんだよ??』
ふにゃりと笑うA
『皆が皆同じ意見だったらつまらない
それに色々言われるのは慣れてるもの』
慣れてる…だから怖くないのか…、
『それに、流司の事は私だけが知ってればいいの』
俺の頬を撫でてそう言ったA
……隣に愛する人がいるなら頑張れる…か。
「明日、ちゃんと話そう」
『もちろん、きっと大丈夫だよ』
「そうだね……ほらもう寝なよ」
俺も頑張らないとな。
今にも折れそうな…愛する人を守らないと。
そんな事を考えているうちに俺の意識は夢に落ちる
"__じ、りゅ、__"
誰だよ…俺を呼んでるの…?
"お__、_きて"
この声…そうか、俺の大切な人が呼んでる
『流司、起きて』
「ん……、おはよ…、」
『ふふっおはよう』
「ねむ……、」
『ちゃんと起きて…ご飯できてるよ』
「起きる起きる、」
身体を起こし伸びをする
今の時間は。……午前七時四十三分。
『ごめんね、本当はもっと寝かせてあげたいけど
家に帰るって言ってたから…』
「いーよ、ご飯なに?」
『昨日の肉じゃがと味噌汁だよ』
Aに連れられてリビングの椅子に座る
リビングには美味しそうな匂いが漂っている
「今日何時に両親に会うの?」
『夜だよ』
私は仕事があるからねと肉じゃがをつまみながら
話すAにそっかと返す
「コラボももうすぐか…」
『頑張ろうね』
「A、笑うようになったね」
『元々そんな得意じゃなかったんだけど…
ちゃんと笑えてる…??』
「笑えてるよ」
『そっか、良かった』
今日はお互い別々の仕事だ。
夜まで会えないのか…、
73人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ