21℃ ページ22
『相変わらずだなぁ…』
「どういう事?」
『母様はタロット占いが得意でよく当たるの
それで定期的に私に結果を送ってくれるんだよ
多分それじゃないかな…凄い。』
手紙の内容はタロット占いの結果とチケットの事
そして縁談の話は私からしておく。というもの
『そう言えば明日帰ってくるのに…、』
「……ねぇA」
『ん…?』
「明日、俺も会えないかな」
『えっ…?』
「俺から話したい」
駄目?と言われて私は何も言えなくなる
その顔に弱い事…知らないよね…??
『……いいよ』
「やった」
肉じゃがをレンジから取り出しお皿に移し替えて
リビングに持っていく
「美味そー」
『口に合うかは分からないよ……って食べてるし』
「!……うまっ…、」
『それは良かった』
流司が肉じゃがを食べる姿を見ながら
水族館の事、そして明日の事を考える
母様は分かってくれる、でも父様は??
それを見透かしたのか大丈夫だよと言う流司
「どうにかならなくてもどうにかするよ」
『何それ笑』
「だって俺…Aの事好き過ぎるから」
箸を置いた流司が私の頬を撫でる
それがくすぐったくて顔を背けると首を撫でられる
『ちょっ……流司…?』
「この首とかさ??噛みつきたくなる」
まあ噛みつかないけどねと笑う流司
「その代わり……」
私の首元に顔を寄せた流司は首に口付ける
この感覚……初めて…、
『りゅ…、』
「さっき、覚えてろって言ったでしょ??」
『それは、そう…だけど…っ!』
「俺に溺れてよ、良いでしょ??」
何言ってるの……、
『……もうとっくに溺れてるよ……っ』
「俺だけしか見えないくらいになってる…?」
『なってる』
そう言うと私のおでこにキスをして満足そうに笑う
流司…よく分からないなぁ…、
それに…唇にはしてくれないんだ。
「なんて顔してるの」
『私ばっかりみたいじゃん』
ちょっと拗ねると流司はははっと笑い私を抱き寄せる
「俺の心臓の音…聞いて?」
耳を澄ますとトクン、トクンと少し早めの鼓動の音
流司の顔を見ると流司に目を逸らされる
「俺だって一緒だよ」
『うん…分かった』
「……ねぇA」
『ん…?』
「キス、して?」
『えっ…!?』
「彼女からのキスとか燃えるじゃん?」
『……やだ』
「なんで?」
『……恥ずかしい』
「じゃあ俺がする」
チュッと啄む様なキス…あぁ…酔いそう。
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