15℃ ページ16
〜佐藤side〜
練習場に入ろうとしたら
スタッフの中で人気の女の子に引き止められた
その子は頬を赤くして俺の事が好きだと言ってきた
「……ごめん」
今は仕事がある。
そう言えば本当にその理由かと聞かれる
どういう事だ、そう聞けばAの名前が出る
「A?」
Aの事が好きだからじゃないのか。
俺が…?Aの事を…?
「無い…とは言い切れない」
なんでそう言ったんだろう
無いんだから無いと言えばいいのに。
そう思っていると女の子は応援してますと言って
走って行ってしまった
どうしたんだろう…俺は俺が分からない。
黒羽「流司」
「…あれ、Aは…?」
怜愛「……、」
怜愛ちゃんが泣いている理由を聞く
怜愛「公園に…Aがいて、話しかけたら放っておいてって言われちゃって…、」
どうしたらいいか分からない…
そう言って泣く怜愛ちゃん
黒羽「流司何かした?」
「ここに来てからはまだ会ってないけど…」
怜愛「…A、泣きそうだった…」
泣く理由がどこにある…?
もしかして…さっき後ろにいたんじゃ…!!
そう思い俺は走り出す
俺が自惚れているだけかもしれない
でもAの家の方からこの近くの公園には行かない
「A……!」
あいつは一人になるのが嫌なのに一人になりたがる
俺はそれを止めなくちゃならない。
だって俺は……!!
やっと自覚したのにAがいない
どこに行ったんだよ…!!
「……、」
怜愛「いた…?」
練習場に戻ると真っ先に怜愛ちゃんが来て
いなかった事を話す
怜愛「電話も繋がらない…どこに……」
『……おはようございます』
怜愛「A…!!」
『…ごめん怜愛…ついカッとなって…、』
怜愛「ううん!私の方こそごめん…!」
俺を見たAは目を逸らしてスタッフに挨拶をする
やっぱり……、
黒羽「やっぱり流司何かしたんじゃ…」
「俺さっき告られて…それを見られたんだと思う」
黒羽「…あー、そういう事…、」
一瞬で察してくれるのは良いのか悪いのか…、
黒羽「終わったらちゃんと話した方がいいよ」
「うん、そうするよ」
Aは怜愛ちゃんと話している
はぁ…辛い。
茅野「じゃあ始めようか」
俺の気持ちとは裏腹に練習は始まる
今はとりあえず切り替えないと。
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