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14℃ ページ15

午後の稽古まで時間が空いた



『何しよっかな』



頭に浮かぶのはやっぱり流司の事。
私みたいなのが告白したら断られるだろうなとか
もし仮に付き合えたとして肩を並べられるのかとか
そんなマイナスばっかり。


隣にはきっと並べない。
だってば私には…、
ネガティブになっていく私のスマホが鳴る



『はい…父様、どうかされましたか?』



電話の主は私の父親だった



父「最近頑張ってるね」


『まだまだです…』


父「そろそろどう?あの話…」


『ごめんなさい、仕事があるから…、』


父「…そっか…いつでも待ってるよ」


『ありがとうございます…』



その後も父様と話をして時間を過ごす
人の声ってやっぱり落ち着く。



『……あ、仕事行かなきゃ』


父「頑張ってね」


『ありがとう…頑張るね』



久しぶりに素の私で会話をして通話を切る
さて…行こう。





電車に乗って練習場所まで向かって
練習場所の廊下を歩く


遠くに見えるのは流司の背中だ



『りゅ……』



声を掛けようとした。でも出来なかった。
理由は流司に告白する女の子がいたからだった
あの子…スタッフさんの間でも人気の子だ…、

きっと私みたいなのよりあの子の方が…、
"人間らしい"子の方がいいだろうな。


私は知らないふりをしてその場から去り
近くにあった公園へと足を走らせる



『……なんで、逃げたの。』



自分でも分からない。
ただ分かるのは…この感情が黒いモノだと言う事。
お願い…付き合わないで、なんて。



怜愛「あれA?」


黒羽「どうしたの?」


『あ…おはよう…』


怜愛「なんか元気無いけど…」


『…なんでもないよ、行こう』


怜愛「でも…」


『なんでもないったらっ!!』



あぁ…最悪だ
怜愛に当たるなんて。



『ごめん…放っておいて。』



どうしよう…居場所が無くなる。
幼いあの時感じた感覚がまた蘇っていく
また一人になるのかな。



『もう嫌だ……、』



この場から消えてしまいたい。
いっそこの世界からも消えてしまいたい。

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設定タグ:佐藤流司 , 舞台俳優   
作品ジャンル:タレント
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作者名:レイズ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年7月31日 21時

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