炭治郎だけは死んでも守りたいと思った【竈門炭治郎】

二十二 ページ22

炭治郎side





善逸｢馬鹿なのかお前はぁっ！！？｣



Aを怒らせてしまった事を善逸に話すと

何故か善逸も怒ってしまい

頭に拳骨が飛んできた。



炭治郎｢なっ、なにするんだ善逸っ！！｣

善逸｢お前が馬鹿だからだっ！！｣

善逸｢いいか？お前はもう少しAちゃんの気持ちを考えろっ！｣

炭治郎｢Aの気持ち…？｣




Aの気持ちってなんだ…




何か傷つける事を言ってしまったりしたんだろうか…




善逸｢気持ちくらい耳すませて聞けば口に出さなくても分かるだろうがっ！｣

炭治郎｢おっ、俺は善逸みたいに耳が言い訳じゃないんだぞっ｣

善逸｢じゃあその鼻を使え鼻をっ！｣

炭治郎｢…そ、そんな事言われても…｣




いつもAからは色んな匂いがする。


過去の事を話している時は恐怖と悲しみの匂い。


妹の事を話している時は愛の匂い。


笑っている時は暖かい匂い。


暖かくて、


優しくて、


幸せな匂いがする。





カナヲの話をしている時は…


そう言えば…




少し声が震えていた気がする。

それに



なんだったんだろうあの匂いは…





善逸｢聞いてんのかっ！謝ってこい！｣

炭治郎｢あ、謝るって、何をっ｣

善逸｢全てに関してだ馬鹿っ！何もかもに関して謝ってこいっ！！｣

炭治郎｢刀を振り回すなぁっ！｣



部屋から追い出され、
そのままピシャリと戸を閉められた。



炭治郎｢あっ…A…｣



顔を上げると、
丁度風呂から上がったAが立っていた。





.









.





.

＿＿＿

善逸side


善逸｢なんなんだあの馬鹿っ！｣

伊之助｢寝てんだろ静かにしろ紋逸っ！｣

善逸｢起きてんのかいっ！｣



Aちゃんに声をかけた時、


Aちゃんからは色々な音がしていた。


けど一番大きかった音は



嫉妬

ヤキモチ


恋の音だった。



いつからだろうか。


Aちゃんの目線の先には


いつも炭治郎がいるようになった。


それは炭治郎も同じだった。


いつもAちゃんを見ていた。




今は少し不安定な状態かもしれないけど




きっと二人は上手くいく。

二人からは同じような音がするんだ。




善逸｢はーあ、Aちゃんも大変だなぁ｣

善逸｢あんな鈍感なやつ、滅多にいないよ｣

善逸｢いっその事、俺にしちゃえばいいのにっ｣



伊之助｢…いや、お前は無いだろ｣


善逸｢っ、なんでだよっ！そもそも寝てんのか起きてんのかわかんないわっ！山の主取れっ！！｣

二十三→←二十一

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す