深海メトロの心臓部 ページ14
プシュゥ……と音を立てて地下鉄のドアがゆっくりと開かれた。
｢ウワァ……｣
思わずため息が漏れた。馬鹿みたいに高い天井、広いホーム。私が何人積み重なれば届くだろうか？変な事を思案しながらホームを見渡していた。
突然、ジリリ……とやかましい音が駅構内に反響した。
｢……む？8号！電話じゃ！｣
｢電話？……随分とでかいネ｡｣
受話器の位置がとんでもなく高い。
この電話を作った人は、電話を使わせる気が有るのだろうか。
｢それにしても……旧型の電話なんて珍しいのう！今時シオカラ亭の物しかないのにのう……。｣
過去を懐かしむかのようにアタリメが呟いている。
｢っほ！っやあ！っとお！肩車しなさ……｣
言い終わる前に、電子音が8号の言葉を遮った。
｢オハヨウゴザイマス、No.10008！！深海メトロ中央駅へヨウコソ！｣
｢……ウワッ！喋ッタ！！？｣
かなり大きなその音を聞いた8号は、ザッと音を立て後ずさりした。
｢ほう！ここは中央駅なのじゃな？｣
｢ソウデス！ココに来られたってことは……約束の地へご出発なのデスね？！｣
｢……約束の地？｣
｢きっと地上の事じゃ！｣
約束の地とかいうどことなく遠回しで変な言い方に首を捻る8号。
その横でアタリメは嬉しそうに舞っていた。
｢じゃ、はいコレ。NAMAKOカードとNAMAKO端末デス。｣
そう言い、デンワが口から無造作に取り出した(吐き出した？)物が床に落ち、カランと音を立てた。
床に落ちていたのは、白と青のカードと、これまた白と小豆色の平たい機械だった。
｢ふーん。何これ？｣
｢マアマア！使ってイレば分かりマスので！メトロに乗って 出発進行〜！｣
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2円玉(プロフ) - ますまろさん» 嬉しいコメントありがとうございます！ (2019年1月21日 6時) (
レス) id: dac448df51 (このIDを非表示/違反報告)
ますまろ - 語彙力がすごくて、その場の様子が頭にすぐ浮かぶので、この小説が好きです！更新頑張ってくださいね！ (2019年1月20日 23時) (携帯から) (レス) id: 6e11289f4f (このIDを非表示/違反報告)
2円玉(プロフ) - カーボンさん» ありがとうございます！設定の所は特によく考えたのでそう言って下さるととても嬉しいです！ (2018年8月4日 14時) (レス) id: dac448df51 (このIDを非表示/違反報告)
カーボン - 設定のところ読んでみて「いいな(*^^*)」と思おました！これからも頑張ってください (2018年8月4日 13時) (レス) id: ce3680d7ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：2円玉 | 作成日時：2017年12月28日 13時
