うちの家の智くんは。【HBD】

04. ページ4

.









ガチャ、と玄関の方から音がする。

やっと帰って来た！



｢おかえり！｣



と満面の笑みで智くんを迎える。

智くんも



｢ただいま｣


と、満面…とまではいかないが、

微笑んでくれる。



まだ引きずってるのかな？









｢ほら、智くん早く早く｣









と、リビングへ急かす。


｢ちょっと待ってや｣


なんて、言いながら智くんはついてくる。









そして、リビングのドアを開ける。


パンッとクラッカーを鳴らす。









｢誕生日おめでとうっ！｣


｢…っ、このためやったんか。

ありがとうなぁ！｣









と、私に抱きつく智くん。


…サプライズ成功だね！


この後は、いっぱい食べて、飲んで、

ゆっくりして。


最高の時間を過ごした。









｢ほんま、最初覚えてないんちゃうか、

って驚いてたわ｣


｢ふふっ、サプライズ大成功！｣


｢…俺も、Aの誕生日の時はサプライズにしようかなぁ｣


｢もう言ってるやん！笑｣


｢あ、ほんまや笑｣









なんて、笑い合う。

本当に、智くんと恋人で良かった。


…次の誕生日の時は、恋人じゃなくなってるかもね。笑









｢あ、智くん。

誕生日プレゼント買うの忘れてたから、

今度でいい？｣


｢いらんよ！

プレゼントはAがええわ！｣


｢…ほんま？笑｣









良かった、今年の誕生日プレゼントは無料だ。笑


でも、今度渡すけどね。

やっぱりなんかあげたいじゃん？




…智くんが、急にソワソワとし始めた。

え、なに？









｢あのさぁ、A。｣


｢ん？｣







｢結婚してくれへん？｣









と言いながら、小さな箱を開ける智くん。



…え、

ほ、本当に？



…涙出てきそう。









｢っ、よろしくお願いします｣


｢ほんまっ！？良かったわぁ。

俺からのサプライズも成功やな！｣









なんて、ニッコリ笑顔で喜んでくれる智くん。


本当に、最高だね。


来年じゃなくて、今年の私の誕生日の時には、

結婚してるかもね。


結婚式は、誕生日にあげたいなぁ。



なんて、早いか。笑









｢智くん、改めて

ハッピーバースデー｣


｢ありがとう！｣









＿＿＿＿

智くんは、サプライズに弱いです。

そして、サプライズをサプライズで返すこともあります。

やる時は、やります。

＿＿＿＿









.

05.→←03.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す