#88 ページ41
KA『あっ待て……ぐぇ』
LY『はーい、少し我慢してね？』
KA『分かった分かったから、首絞めないで下さい』
そんな会話が後ろから聞こえてきた
気にする様子もないヒョンは、駐車場に停めてある沢山の車の間を進み続ける
『ヒョン、あまり遠くに行くと』
危ない
続きを言う前にヒョンが立ち止まってこっちに向き直った
俯いていて表情がわからない
『大丈夫ですか？もしかしてまだ体調が悪かったり……っ』
不意に私の腕をつかむヒョンの手が離れること無くゆっくりと移動を始めた
そのなぞられるような感覚に、息をするのも忘れて固まる
やがてヒョンの手は厚く巻いてある白い包帯に触れ止まった
BH『痛いよな？……俺のせい』
違う、ヒョンのせいじゃない
言いたいのに声がでない
BH『トヨンが俺を庇ってくれたとき、血が出てるのを見たとき凄く怖くなった トヨンが死んだらどうしようって……本当に怖かった』
なんて悲しそうな声で話すんだろう
ヒョンのもう片方の手が、白い布を上からそって撫でる
ヒョンは私を心配してあんな泣きそうな顔をしてたの？
BH『だから俺がトヨンから離れて、もうこんなことが起こらないようにしようって思ってた
でも無理 一日が限界』
やっと顔を上げたヒョンと目が合う
ステージ上ではアイラインが引かれている綺麗な奥二重の目元
なにかを決意したような瞳でじっと見つめてくる
BH『離れるのが無理なら近くで守る
トヨンが怪我をした事に責任を感じてるとかじゃなくて、俺がそうしてないと落ち着かないんだよ』
ベキョニヒョンのとてつもなく綺麗で澄んだ瞳がゆらりと揺れる
このままだと吸い込まれそうだ
BH『何故かトヨンの事が気になって仕方ない……
だから大丈夫とか言うんじゃないぞ、俺が居たいから居るだけだ』
『……っ』
BH『分かったか』
イエスとしか言わせぬような、声の感じや雰囲気に圧倒されてこくんと頷く
『……信用しても良いですか？』
『は？何当たり前のこと聞いてんだよ』
ヒョンは包帯の巻いてある手を握るとバンの方へと歩き始めた
BH『いま俺の目をちゃんと見てたよな……』
『え？何か言いましたか？』
BH『いんやぁ？』
この後メンバーと合流した時『またそんな事して』と呆れられたのは言うまでもない
けらけら楽しそうに笑うヒョンの笑顔は、いつもの明るくうるさい子犬に戻った事を報告してるみたいだった
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菜っ菜 - 楽しく読ませてもらってます！続きが見たいのですがパスワードを教えてもらえませんか。 (2019年7月7日 16時) (
レス) id: 364c7cd13a (このIDを非表示/違反報告)
羊羊 - 楽しく読ませてもらってます。続編が読めなくなってますが、パスワードできれば教えてもらってもよろしいでしょうか？ (2019年5月2日 14時) (レス) id: 7a042d4e3c (このIDを非表示/違反報告)
もみの木(プロフ) - 天然水さん» すみません！直しておきます！ご指摘ありがとうございます (2017年8月21日 5時) (レス) id: df9177b32c (このIDを非表示/違反報告)
天然水(プロフ) - 主人公のlineが98だったり96、97だったりとまばらなのですが、主人公は何lineなのでしょうか？統一させて欲しいです。あとお話はとても面白いです！頑張ってください。 (2017年8月21日 3時) (レス) id: db791c37c1 (このIDを非表示/違反報告)
もみの木(プロフ) - 乃愛さん» すいませんっ、 返信遅れました！ 作者もイェソン兄さん大好きd)) ……おっと浮気ぐせが(笑)← 了解しました お任せください！ (2017年3月17日 19時) (レス) id: df9177b32c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きとり | 作成日時：2016年12月18日 20時
