#83 ページ36
キャアアアーーー
押し寄せてくるペンの威圧感にベキョニヒョンの手をぎゅっと握りしめる
BH『行こ、大丈夫』
そう言うヒョンに引っ張られるようにしてゲートを出た
何してるの私！
これじゃ私が手を繋いでもらってる様なもの
唇を引き締め、前を行くジョンインヒョンから離れないように引っ付いて進む
人多すぎ……ここは本当に空港？
向けられた沢山のカメラやボードを見てたら頭が混乱してくる
早く抜け出したくて足を大きく踏み出しかけたとき、繋がれた手がするりと離れた
CH『ベキョナっ！？』
後ろのジョンデヒョンの焦った声に嫌な予感しかせず体を180度回転させる
『ヒョン……！』
スーツケースで体を支えるように座り込むヒョンの姿
その周りでペンの間から悲鳴があがるなか、ヒョンの顔を覗き込むように自分もしゃがむ
その間にもぐいぐい押してくるペン達
中には押されてる人もいるんだろうけど
「ふふっ、ベッキョン〜」
頭の上から降ってきた女の人の声
その楽しそうな声にふと顔を上げる
血走った目
不気味につり上げられた口角
彼女の狂気じみた表情に違和感を覚える
この人…普通じゃない
「ベッキョン〜〜」
ヒョンに向け挙げられた足
なに？何をするつもりなの？
まさかっ……
背筋が凍るような恐怖が襲ってきた
女の人の靴底が近づいて来るのがスローモーションで見える
そんな、止めて…！
私は咄嗟にベキョニヒョンと彼女の間に体を入れた
きゃああああーーーー！！！
さっきよりも大きなペンの悲鳴が響き渡る
背中に走った衝撃に息ができなくなり、思わずベキョニヒョンの体に回した腕から力が抜ける
「あんた何なのよ 邪魔しないでぇ！」
『っう！』
今度は床についた手に鋭い痛みが走った
それも一度ではなく繰り返し何回も……
BH『トヨン…！』
気づいたベキョニヒョンが私に手を伸ばしてくる
制止をかけるように片手でヒョンの背中に手を回す
『っダメ、動かっ…ないで……』
「何喋ってんの？ベッキョンから離r……きゃあ！」
どんっ
駆けつけた警備員によって突き飛ばされた女の人が床に転げる
ただならぬ雰囲気に引いたペン達の間からメンバーが飛び出してくる
BH『っトヨン！ 血が……何でっ』
踏みつけられた箇所は上着の裾が破れて、床まで血が垂れている
やっぱり見間違えじゃなかった
彼女の靴底で一瞬光ったもの
あれは刃物だ
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菜っ菜 - 楽しく読ませてもらってます！続きが見たいのですがパスワードを教えてもらえませんか。 (2019年7月7日 16時) (
レス) id: 364c7cd13a (このIDを非表示/違反報告)
羊羊 - 楽しく読ませてもらってます。続編が読めなくなってますが、パスワードできれば教えてもらってもよろしいでしょうか？ (2019年5月2日 14時) (レス) id: 7a042d4e3c (このIDを非表示/違反報告)
もみの木(プロフ) - 天然水さん» すみません！直しておきます！ご指摘ありがとうございます (2017年8月21日 5時) (レス) id: df9177b32c (このIDを非表示/違反報告)
天然水(プロフ) - 主人公のlineが98だったり96、97だったりとまばらなのですが、主人公は何lineなのでしょうか？統一させて欲しいです。あとお話はとても面白いです！頑張ってください。 (2017年8月21日 3時) (レス) id: db791c37c1 (このIDを非表示/違反報告)
もみの木(プロフ) - 乃愛さん» すいませんっ、 返信遅れました！ 作者もイェソン兄さん大好きd)) ……おっと浮気ぐせが(笑)← 了解しました お任せください！ (2017年3月17日 19時) (レス) id: df9177b32c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きとり | 作成日時：2016年12月18日 20時
